🎨スタジオジブリの世界を「右脳」で描く―『千と千尋の神隠し』から学ぶ、線のゆらぎと空気の流れ―

ピリカアートスクールでは「右脳ドローイング」を通して、見る力と描く力を同時に育てるレッスンを行っています。

今回はその一環として、スタジオジブリの代表作『千と千尋の神隠し』の魅力を、**“線の動き” と “空気の流れ”**という視点から味わいながら描いてみましょう。

本記事の担当は、ピリカアートスクールの松原美那子 です。

■ ジブリの作品が“生きて見える”理由

宮崎駿監督の描く世界には、日常と異世界がふっと重なり合うような瞬間があります。

  • 風が通り抜けるような線
  • 呼吸しているような背景の揺らぎ
  • 光の粒子が漂う静かな時間

それらの要素が合わさることで、画面がただの静止画像ではなく、**「物語が続いていく気配」**として私たちに迫ってきます。

本記事で使用している画像は、スタジオジブリが公式に公開した素材から引用しています。
創作の学びの場を開いてくださったことに、深く感謝いたします。

 

■ 宮崎監督の言葉に宿る“右脳的な視点”

宮崎監督はかつて、
「生きることは、脳よりも心で決めることだ」
という言葉を残しています。

これは、私たちが取り組む 右脳ドローイングの考え方にも強く通じるものです。

理屈よりも、

  • 空気をどう感じるか
  • 動きの前ぶれをどう捉えるか
  • 光の気配がどこに滲んでいるか

——そんな「感覚」を描くことが、線に命を宿らせます。

60秒右脳ドローイングで絵が感動的にうまくなる』でもお伝えしているように、“正確さ”よりも“流れ”を追う描き方が、表現力を一気に引き上げます。

■ 線を引く前に意識したいこと

ジブリの名場面をモチーフにするときは、形そのものよりも 外側の空気 を捉えることが大切です。

  • 風がどの方向へ抜けているか
  • 人物が次の瞬間、どう動き出しそうか
  • 画面全体のリズムがどこで跳ねているか

線を引くときに、その“動きの気配”を想像してみてください。
その瞬間、あなたの絵に柔らかい生命感が宿ります。

なお、今回の動画制作はあくまでアート教育の目的で行っており、収益化は行っていません。


📣 名画を“見たこと”はあっても、 “描こうと思ったこと”はありますか?

その一線を越えたとき、新しい観察の世界が広がります。

📌進め方はとてもシンプル:

1️⃣ 20秒 観察タイム
名画の空気、線の勢い、構図のバランスを「感じる」時間。

2️⃣ 3分間ドローイング(×3枚)
ペンを持ち、思考を手放して、心が思うがままに描いてみましょう。

✅ 描くために見る」のではなく、「感じるために見る」
✅ 上手く描こうとせず、“今”に意識を向ける
✅ 名画と向き合う10分間は、自分自身と向き合う時間

そんな静かなドローイング体験をしてみてください。

そんな、右脳的な観察と描写に没頭できる10分間。

ウォーミングアップや、表現の幅を広げたい方にもおすすめのトレーニングです!


✨まとめ

スタジオジブリが生み出した名作には、私たちが描くときにもヒントになる“氣配の表現”がちりばめられています。

ピリカアートスクールで大切にしている
右脳的な観察・線の流れ・空気の捉え方
を意識することで、

『千と千尋の神隠し』の世界が、あなたの線の中で静かに動き始めます。

どうぞ、10分の小さなドローイング時間を楽しんでください。

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