ピリカアートスクールでは、毎週オンライングループデッサン会を開催しています。初めにモチーフ解説をしてからデッサンに入るのですが、藤田先生の解説がとても分かりやすいので、これからデッサンを練習してみたいなと思う方は、是非参考にしてみてくださいね♪
✨横顔デッサンで磨く観察力と立体感
今回取り組むのは、光のあたり方が美しいモデルさんの横顔です。
髪の流れや首筋のラインを追いながら、形のリズムと奥行きを感じて描いていきましょう。
人物を描くことは、観察力を鍛える絶好のトレーニング。
「見る力」と「描く力」がつながる瞬間を、楽しみながら体験してみてください🎨
💡 横顔デッサンの面白さ
横顔は一見シンプルに見えますが、じつはとても奥の深いテーマです。
わずかな角度の違いや首の傾き、肩の高さの差だけで、印象ががらりと変わります。
描き始める前に、頭は“球体”、首は“円柱”として立体でイメージすると、形が安定します。
光源は左上にあります。
顔の左側が明るく照らされ、右下の首や頬の奥に深い影が落ちています。
この「明と暗の境界」をしっかりと観察することが、正確な形をつかむ鍵です。
🧭 面で捉える:立体的に描く発想
人物を描くときは、線よりも“面”を意識することが大切です。
顔の丸み、首の厚み、頬の起伏は、すべて面の積み重ねによってできています。
ワイヤーの骨組みを思い浮かべ、その上に光と影を重ねるように描くと、
自然な立体感と柔らかい表情が生まれます。
髪も同じく「面の流れ」で捉えると、線が暴れず落ち着いた仕上がりに。
短髪なら、髪の流れに沿って軽やかにタッチを走らせてみましょう。
👁 顔の構造と比率を理解する
顔の縦のバランスは、「生え際 → 眉 → 鼻 → あご」を意識して観察します。
耳は思っているより後ろ側にあり、斜めの角度で付いているのが自然です。
首筋を走る胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)は、耳の下から鎖骨へとつながる重要なライン。
この筋を意識して描くことで、首の立体感と動きが生まれます。
✏️ トーンの描き方と仕上げ
まずは全体に薄く中間トーンをのせて、光の方向に合わせて明暗を整理しましょう。
影の中には、周囲からの反射光がほんのりと差し込みます。
首の右下や頬の奥にその“わずかな明るさ”を残すと、空気感と奥行きが生まれます。
最後に、髪や眉、まつ毛など細部の質感を整えます。
全体の流れを感じながら仕上げると、自然で統一感のある印象に仕上がります。
🌙 まとめ
横顔を描くことは、デッサンの基礎を総合的に磨く最高の練習です。
構造、光、比率、すべての要素が詰まっているモチーフだからこそ、
「面で考える」ことが上達への最短ルートになります。
イラストでも絵画でも、立体を意識した線は説得力を持ちます。
口元の陰影や鼻の下の面、目の奥行き、首から肩へ流れる曲線を丁寧に観察し、
“光の中の形”を探っていきましょう。
描くたびに見えてくる世界が変わります。
ぜひ動画を参考に、横顔デッサンに挑戦してみてください✨