ピリカアートスクール代表の松原美那子と申します。
デッサン初心者向けの記事は随時追加していく予定ですので、ぜひ、楽しみにしていてください。
という方は、こちらの中級者向けをご覧くださいませ。
はじめまして
改めまして、松原美那子と申します。
私は、美術大学を卒業し、画廊運営を経て、現在はデッサンスクールの代表をさせていただいています。
びっくり。
工作は得意だったんですけどね・・・。
ですので、一番始めに美術予備校で描いたデッサンは、今思うと散々でした。
どうやって描いたら良いのか?どこから描いたらうまく行くのか?
何も分からず、何も出来ず、絵の上手い人たちの中に放り込まれて、6時間ほどの授業が、長く長く感じたのを今でも覚えています。
「見かた」と「描きかた」の両方を学びましょう
「どうしたら苦手意識を持たずに、楽しく絵が描けるだろうか」
名選手、必ずしも名監督にあらず
もし、あなたが、近くのデッサン教室や、アートスクールに通おうと思っているのであれば、とても重要なことがあります。
これ、めちゃ大事です!!!
球がこうスッと来るだろ、そこをグゥーッと構えて腰をガッとする、あとはバァッといってガーンと打つんだ!
天才打者である長島監督。
愛弟子の松井選手は、その意図を理解し、自分に生かすことができたのだと思いますが・・・
このアドバイスは、なかなか伝わらないですよね・・・。
私は、野球にはまったく詳しくありませんが・・・こんな言葉があるそうです。
「名選手、必ずしも名監督にあらず」
以前、ピリカアートスクールでは、添削アドバイスができる講師を募集したことがあります。
このときは、テレビ番組に出演していた影響もあって、全国から150名以上の「絵が得意な方」が応募してくださいました。
すごいですね。
あまりに応募の数が多く驚いたのをよく覚えてます(笑)
この150名の方から、どうやって選考しようかと考えた結果、受講生の作品をサンプルとして、実際に添削アドバイスをお願いし、そのアドバイス内容で選考させていただくことにしました。
ご応募いただいた方の中には、PR作品も素晴らしく、某有名美大卒、某有名専門学校卒、アートスクールの講師など、実績も十分という方もたくさんいらっしゃったのですが・・・
添削アドバイスの内容を拝見させていただくと、まったく良くなかったのです。
どう良くなかったのか?というと
- 描けない人の気持ちがわかっていない
- 描ける自分の目線でしかアドバイスしていない
- アドバイスが抽象的で意図が伝わりにくい
- アドバイスではなく絵を見ての感想文になっている
という方が、とても多かったのです。
専門用語をたくさん使っていたり、それこそ「サラッと描いてみましょう」「良く見て描きましょう」「しっかり描き込みしましょう」といった言葉だけでは、初心者の方にはどうしてよいか分からないのです。
- 何をどう見れば良いのか?
- 鉛筆をどう動かしたらうまく描けるのか。
初心者の人が知りたいのは、こういったことなのです。
「なぜ、こういう絵に仕上がっているのか?」という原因を探り、「描けるようになるにはどうしたら良いのか?」を伝える必要があるのです。
私は講師をお願いするにあたって、描けない人の気持ちに寄り添って、考え、具体的な解決策を伝えられる人を探していたので、結果的に選ぶのはそれほど大変ではありませんでした。
150名いた応募者の中でも、その視点で添削文章を読んでいくと、あっという間に「講師に向いているな」と思う人は絞られたのです。
この時に思ったことは、
「描ける人=教えられる人」という図式は当てはまらないということです。
世の中、素晴らしい絵を描ける人、デッサン力がある人はたくさんいらっしゃいます。
でも、その人が、教え方まで上手なのか?ということはわかりません。
「絵は感性で描くもの」というイメージもあるかもしれませんが、デッサンに関しては「見たものをそのままに描く」という技術であり、学問です。
ですので出来る限り「具体的に、理論的に、分かりやすく伝えられるように」というのが私たち講師の合言葉です。
因みに、右脳タイプが強い感性優位型の私は、擬音語を使いたくなっても、はなるべく使わないように心がけています(笑)
絵が上手くなるために一番大事なのは見る力です
要するに、まったくの初心者の場合、「何を見たら良いのか分からない」ということです。
同じものを見ていても「見える人と見えない人」がいるんです!
幽霊みたいなお話になってきましたね(笑)
ミラクル3Dアイとか、マジカル3Dアイとかいう、目を鍛えるアートがありますが、あんな感じで考えて貰うと分かりやすいですね。
まったく見えなかったものが・・焦点が合うと急に「見える!」という瞬間が訪れます。
同じように、絵を見せられても、立体が見える人と、見えない(判断できない)人がいる。ということです。
「見る力」を身につけて、ここが「見える」ようになると、デッサンは、一気にステップアップできます。
それが、見てるのに見えないということですね!
ちなみに、マジカルアイ、あれ苦手なんです~
いくらやっても全然見えないんです・・・
見えている世界が違うというのは、そんな感じをイメージして貰うといいですね。
私は、デッサンを描く時に「見る力」がとっても大事とお伝えしています。
極端に言えば、「描く力」よりも重要です。