松原美那子
はじめまして。
ピリカアートスクールの松原美那子と申します。

こちらをご覧いただいてる方は、ある程度、絵が描ける方、普段から絵を描いている方が多いのかと思います。

それでもこの記事にたどり着いたということは、下記のどれかに該当するのではないでしょうか?

 

  • 絵や漫画、イラストなどを描いているけど、デッサン力が無いのが悩みです。
  • デザインの仕事をしているけれど絵が苦手。ラフが描けるようになりたい。
  • 仕事で必要にせまられて描いているけれど、ちゃんと習いたい。ステップアップしたい。
  • 自分の絵に自信が無いので基礎力をつけたい。
  • デッサン力が足りなくて、自分のイメージを上手く表現できない・・・
  • 独学でやってきて、周りにデッサンのことを聞ける人がいない。

受講生
私も独学で壁にぶつかりスランプ中です~

松原美那子
ある程度描ける方が、デッサンの壁を感じてるということは、意外に多いですね。
そこで、中級者の方が、壁を超えるための考え方、練習方法などについて、まとめてみました。
初心者の方には少し難し内容ですが、伸び悩んでいる中級者の方には、何かヒントになればと思い、できる限りわかりやすいように解説してみました。

松原美那子

 

その他のデッサン中級者向けの記事はこちらをご覧くださいませ。

 

 

松原美那子
更にデッサン力を身に着けるためには、描く技術だけではなく、メンタル面、五感もとても大事なんです。そんな感じの記事は、こちらにまとめています。

 

 

中級者の方が壁を超えるためには

今まで多くの受講生を見てきましたが、中級者の方はある程度描くことに慣れているので、ほんの少し何かに気がつくと、一気に上達することがよくあります。

デッサンを身につけるには、「描き方」の技術を学ぶことと、もう一つとても重要なことがあります。

それは「見かた」を養うことです。
まずはこちらの受講生のデッサン(制作時間4時間)をご覧ください。
松原美那子のピリカアートスクール

松原美那子
あなたは、こちらのデッサンをみて、どう思うでしょうか?

受講生
十分うまいですよね?
「もう完成で良いんじゃない??」そんな風に思うかも知れません。
ご本人も「もうこれ以上描けない!」「これが今の自分の限界!」そう感じていたと思います。
しかし、講師が加筆するとこんな風に見え方が変わります。
ビジネスデッサン
いかがでしょうか?
この違い分かりますか?
この添削の際には、ご本人からこんなご質問をいただいていました。
添削時の質問
今回は金属の練習も兼ねて時計も加えました。時間の兼ね合いもあり文字盤の描き込みは妥協しましたが、完成後、時間をおいてから見ると文字盤の手抜きは目立ちました。
そこで迷ったのが、時間との兼ね合いで妥協する場合、どこを妥協するべきか、逆にどこに集中するべきかという点です。
このご質問を元に、講師が添削アドバイスをさせていただきました。
添削を受けてみての感想もいただいています。
添削後の感想
添削あがとうございます。
キワの甘さなどは認識していましたが、修正していただいたものを見た時、こんなにも違いが出るのかと感動のような衝撃を受けました。自分の作品の意識するべき場所が少しわかったような気がします。
この後、一時間ほど自分の作品を修正してみましたが、少々の修正ですが、「良くなっている」確かな手応えがありました。
この手応えはきっと次回に活かせるはずです。
添削ありがとうございました。
この違いを理解することが、自分だけで練習するにはなかなか難しくって、「見かた」を養うということは、すごく時間がかかるんです。
しかし、このようにキッカケを持てると気がつくことがあります。
「あ、なんだ!こういうことか!」
「おー!違いが分かるようになった!」と、世界が変わる瞬間があります。

マジカル3Dアイとかいう、目を鍛えるアートがありますが、あんな感じで考えて貰うと分かりやすいですね。

まったく見えなかったものが・・焦点が合うと急に「見える!」という瞬間が訪れます。

マジカルアイ

同じように、絵を見せられても、見える人と、見えない(判断できない)人がいる。ということです。

「見る力」を身につけて、ここが「見える」ようになると、デッサンは、一気にステップアップできます。

受講生
なるほど!
同じ絵なのに見える人と、見えない人がいますね。
ちなみに、マジカルアイ、あれ苦手なんです~

いくらやっても全然見えないんです・・・

松原美那子
同じものをみているのに、見える人にはみえて、見えない人にはみえない。
見えている世界が違うというのは、そんな感じをイメージして貰うといいですね。
この体験を得るためには、自分より上手い人の作品や、自分より後から始めた人の作品も、多くの絵を見る必要があるのです。

誰でも、他の人の作品は客観的に見えるものです。

ですから自分の絵との比較対象としてとても、いろいろな絵を見ることは参考になるはずです。
今の自分には見えていない完成図が「描ける人」には見えています。
「違いは何だろう?」
まずは、比べて見て、気づくこと。
「見る力」が付いてくると、「描くことができます」
「見ること」さえできれば、「見たままに描くだけ」なのです。
描けるようになってくると、徐々に見える世界が広がります。

こういった発見は、これからずっと続くのです。

そう考えるとワクワクしますね♪

きちんとした理論を知ることで壁を超える

受講生
今まで感覚で描いてきたので、一度基礎からちゃんと習ってみたいんです・・・。

松原美那子
「小さい頃から絵を描くのが好きで、何となく描けるようになっちゃいました!」こんな方もいらっしゃるかも知れませんね。
このケースの場合、普段から描く習慣もある程度ついていて、描くことに対しての抵抗もないので、恐らく特に困ったことがあるという訳ではないかも知れません。
でも「何となく」描いているので「これで良いのかな?」と、時々どこかで自信がなくなることがあるようです。
例えば、楕円の描き方一つとっても、きちんと理屈で学んでいるかどうかで、描き方が変わります。

なぜ、円柱形を描くとき、上の楕円と下の楕円で見え方が違うのか?

楕円の中心はどこにあるのか?
考えたことありますか?
気にしなければ、合っているかどうかは別として、多分さらっと描けるのではないでしょうか。
でも、理論を知ることで「なるほどそういうことだったのかー!」と、今まで「何となく」だったものが、一気に腑に落ち、自信を持って描けるようになるのです。
なんとなく描けるようになった人は、右脳優位の感覚派の人が多いと思います。
そうなると、左脳を使う「理論」を学ぶのは、ちょっと苦痛に感じるかも知れません。
ですが、ここは少し知識を持つことで、一気に飛躍できると思いますので頑張ってみてくださいね。

知識は使いこなせないと意味がありません

松原美那子
本屋さんに行くといろいろな参考書があるので、絵の雰囲気が良かったり、新しい参考事例があったりするとつい買ってしまう!ってことありませんか?

 

受講生
確かに、見るとついつい欲しくなっちゃいますね!(苦笑)
書籍を見ると、いろいろな描き方や知識が載っています。
「これを読んだらうまくなるんじゃないか。」という希望が湧いてきたりしますね。
しかし、著者によっても描き方が違いますし、アプローチが違うこともあるので、かえって混乱してしまっている方もいます。

どれが自分の欲しい答えなのか?

今の自分の絵にはどの要素が必要なのか?が分かりにくいのです。
知識はあっても、応用できなくては意味がありません。
普段絵を描いている中級者の方は、ついつい自分の癖で描いてしまう傾向があります。

また、初心者の方は視野が狭く、手元の一部分しか見えていないということが多いです。

しかし、中級者になると、少し視野も広がってきて、「次はどうしたら良くなるのか?」を考えられるようになります。
今描こうとしている部分が、全体の中でどういった役割を持っているのか、しっかり見極められるようになるのです。
「明るいな」と感じたら明るくするのは良いのですが、全体の中でどのくらい明るいのか?を確認しながら描く必要があるのです。

一部分しか見えていないと、バランスが取りにくいです。

ですので、少し画面から離れて全体を見るようにしたり、意識的に視野を広げて行かれると良いのですが、このように知識としては理解していても、描いているとつい一部に集中してしまう・・・ということになります。
そこで、知識を使いこなせるまで、繰り返し意識してトレーニングするのです。
何が足りないのか?次のステップはどんなことをすれば良いのか?
自分で判断ができるようになると楽ですね。

パースを自由自在に活用するためには

受講生
パース(遠近法)を描くのが苦手です・・・どうやって勉強したら良いですか??

松原美那子
パースに苦手意識のある方は多いのですが、パースは必要があれば、少し時間をかけて学ぶと良いですよ。

パースも、やはり理論をきちんと学んでいるかどうかで、表現が変わってきます。

学ぶことは、そんなに多い訳ではないのですが、数式のように基本の解き方があります。
簡単な書籍で構いませんので、一冊くらい読んで、パースの概略は理解できるようにすると良いでしょう。
そして、それを自分の作品の中で使いこなすには、もう一段階ステップを踏む必要があります。

「これを描きたい場合はこの方法を使えば良いな。」

「こういう時はこうすればうまく行くな。」
こんな風に、自分が描きたい絵にはどの技法が必要なのか、自分自身で自由に活用できるまで、実践を通して身につけて欲しいのです。
オリジナルの漫画やイラストを描きたいという方も多いのですが、人物に加え、背景も描ける必要がありますよね。
・描いてみたけど、上手くいかない・・・。
・どこが上手くいっていないのか分からない・・・・
中級者くらいになってくると、描き方が分からないというよりも「どこが上手く行っていないのか分からない。」これが本音かも知れません。
ある程度描けるからこその壁もあります。
解決方法を探すより、できる人に聞けば早いです。
分かれば先に進めます。

目的を持ってモチーフを選び、失敗からも学ぶことが重要

松原美那子
中級者の方になると、自分が得意な部分と苦手な部分を理解している方もいらっしゃいます。

受講生
形は取れるようになってきたのですが、立体がなかなか表現できないんです・・・。
どうやったらうまく行くのかコツが知りたいです!

松原美那子
他にも、自然物は得意だけど、無機質なモチーフが苦手・・・などという具合に、自分が克服したいと思っている事柄がある場合、目的に合った練習をする必要があります。

①形を取るには

初めは「測る方法を知る」という感じかも知れません。

正確に測れなければ、正確な形が取れません。

初めに薄い線でアタリをとり、大まかな形が整ってきたら、明暗をつけていきます。
グリッドを使う方法も試してみても良いでしょう。
どこを測ったら、正確な形が取れるのか、考えながら取り組むことで、徐々に測る頻度も減らせるようになってきます。
タイプの違ういろいろなモチーフを描くことで、どこを測れば効率良く形が取れるのか、徐々に勘が掴めてきます。「あー、こっちを先に描けば良かったな」などと、失敗の経験も次に活かしていかれるように、ある程度経験を積むことも大切です。

②立体感を出すには

正確には立体を感じられるように描く方法を知る、ということになるかも知れません。

立体物を平面の紙の上に描くので、どうしても見たままに描いても立体感が出てきません。

そこで、敢えて「面で見る」という見方をします。
一般的には、立方体などの「面」が認識しやすいものから初めて、多角形へと移り、より複雑な形へと以降していくと良いでしょう。
また、空間への意識も強く持つ必要があります。
その場合、単体で描くよりも、2つ以上のモチーフを組み合わせて描くことで、手前と奥との差を意識するようになるので、空間へのアプローチもトレーニングできます。
絵は写真よりも画面の中での細かいコントロールが可能です。
手前を強くしっかり描き、奥に行くにしたがって弱く描く。これは空気遠近法の考え方を用いた方法ですが、要するに強弱の差を付けることで、奥行きを表現することができるのです。
実際に描いてみると、自分が思っているよりも「強弱の差」が出ていないこともあります。
客観的に見ながら、差を出す工夫をしてみましょう。

③質感表現

形をとり、立体感を出すことができたら、質感表現にもチャレンジしてみましょう。

中級者の方になると質感の違いにも意識が向かうようになります。

タッチに変化を付けたり、筆圧を変えたりしながら、素材の感じを出せるように工夫します。
金属であればキラッとした感じで表面はツルッとしている。とか、

動物の毛であれば、ふわふわと柔らかい感じ。もしくはゴワゴワと硬い感じ。

このように、特徴やイメージを言語化してみるのもおすすめです。
それから、単体で考えるよりも、違う素材を組み合わせ、比較対象を置くことで、よりそのものらしさが引き立つこともあります。
「布とガラス」とか「金属と植物」「陶器とプラスティック」とか、身の周りにあるものを並べて観察してみるだけでも面白いですよ。
目的を意識しながら、取り組んでみて、うまく行った点、行かなかった点を見つけていきましょう。

まとめ

中級者には中級者の壁があります。

今まであまり悩まずに、なんとなく描けてしまった人は、一度きちんと理論を学ぶと飛躍できると思います。

反対に、ある程度の知識はあるものの、うまく活用できずに悩んでいる方は、他の人の作品を見るなどし、見る力を鍛え視野を広げることをすると良いと思います。
自分の絵に何が足りないのかを理解することが上達への近道かも知れません。
・見る力を鍛え、視野を広げること
・理論や知識を身につけること
・得た知識を自分の作品に応用できるよう、使いこなせるようになること
この3つを意識し、自分に足りないところを強化していってくださいね。
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