あなたは、なぜデッサンが描けるようになりたいのですか?
他にも
「仕事のプレゼンの時にラフが描けたら便利だよなぁ」
「基礎を学び直してスキルアップしたい」
「イラストや漫画を仕事にしたい」
「美大受験に合格したい」
など・・・いろいろな理由があると思います。
ピリカアートスクールは、2020年で11年目を迎えました。
お陰様で、日本全国、海外も含めて、累計1万名ちかくの方に受講していただいています!
デッサンスクールを始めようと思ったきっかけは、「デッサン力が必要だけど、忙しくて、教室に通う時間が取れない」という声を多く耳にしたことです。
その他にも、「独学で描けるようになるには、どんな練習をすれば良いですか?」
「オススメの教材はありますか?」という質問をよくいただくことがあったからです。
私がデッサン講座を立ち上げた10年前には、スケッチやデッサンについて書かれている本は、絵画制作を目的とした感性に訴えるような抽象的な説明の内容のものが多く、まったくの初心者向けのデッサン力を身につけるという内容の教材はあまり見受けられませんでした。
もともと美術大学では「美術教育」を学んでいて、アートと社会を繋ぎたいという思いが強く、街中に画廊を開いたり、アートのワークショップをしていたこともあり、「絵を描くのが苦手」という方からのご相談を受けることが良くありました。
そこで、絵に苦手意識がある初心者の方でも楽しく簡単に「デッサン力」と「スケッチ力」を身に付けられるようにと、オンラインで学べる「ビジネスデッサン講座」を立ち上げました。
近年では、アートに対する見方も代わり、アートの持つ力への注目度が上がってきていることを感じます。
私が感じるデッサンのメリットについては、また別の機会に詳しく書きたいと思いますが、その時々、表現したいもの、心惹かれるものを、自在に描けるスキルがあれば、今よりぐっと表現することが楽しくなるはずです。
私のスクールでは、お仕事でのスキルアップを考えている方の他にも、趣味で絵を描きたいと思われている方がたくさん受講されています。
絵を描く行為には、集中し心を落ち着ける作用もあるため、日々のルーティーンの中に、絵を描くことを取り入れて、心を整えつつ、絵の練習をしているという方もいらっしゃいます。
それから、見たままを描くデッサンだけでなく、自由な自己表現を存分に楽しむというのも素敵ですね。
デッサンは様々な絵を描く基本になりますから、デッサン力を鍛えることは、より自由な表現活動を助けることにもなります。
近年ではSNSの進歩と共に、発表の場も格段に増え、趣味と仕事の境目がなくなってきました。実際に仕事にすることを目標に、イラストや漫画を描きたいという受講生も増えています。
それぞれの自己表現を色々な場面で発表できるというのは、モチベーションにも繋がりますし、多くの人の目に触れることで、様々なフィードバックを得ることもできるでしょう。
その他にも、クリエイターを目指す方であれば「描く能力」はあればあるほど、活躍できるフィールドが広がります。
そして、時代も超えて後世に残ります。
あなたが発信する表現を、世界中に届けてください。
脳のタイプには、右脳派・左脳派があり、現代人は左脳を使う場面が多いので、感覚的に楽しみながら学び続けられるように「右脳トレーニング」も取り入れています。「右脳トレーニング」と聞いて、デッサンと何の関係があるの?
と驚かれる方も多いのですが、実は「右脳」は感覚や感情を司る部分で、芸術脳(絵を描く脳)と言われているほど、絵を描く上で大事な役割を担っているからなのです。
この記事の目次
絵が一番上達する方法とは?
絵が一番上達する方法。答えは簡単です。
「絵を描くことを楽しみましょう」
「絵を描くことを好きになりましょう」
野球が嫌いなのに、仕事でやっているからうまくなりたい・・・
サッカーが嫌いだけど、お金がもらえるからうまくなりたい・・・
このような考え方でもうまくはなれるかもしれません。
でも、好きじゃないことを頑張ってやるよりも、ワクワクしながら楽しんでできる好きなことの方が上達が圧倒的に早いことは脳科学でも証明されています。
とは言え、仕事で必要に迫られて・・・とか、絵を描くのがもともと苦手で・・・そんな方もいらっしゃるかと思います。
その場合は、描きたいモチーフを選ぶ、素敵なスケッチブックで、描くときのモチベーションをあげる、描くときの場所を選ぶなど、ご自分が少しでも楽しめる方法を探してみると良いですね♪
「描くための技術」は、単語を覚えるのと一緒で、左脳を使って、ある程度パターン(理論)で覚えて身につけて行く部分と、それを応用して行く部分とがあります。
これは、コツコツと地道な部分もあるかも知れませんが、間違いなく誰にでも身につけることができる技術です。
もし、はじめはうまく描けなかったとしても、納得できる仕上がりではなかったとしても、
「描いた絵の良いところを探しましょう。」
「あ!ここの影、雰囲気良く描けたなぁ。」
「形はうまくとれているよなぁ。」
その積み重ねで、気に入った絵が描けるようになっていきます。
そして、絵を描くこと、表現することを、楽しんで頂きたいと思っています。
こちらの記事も参考になりますのご覧くださいませ。
ちゃんと見てますか!
観る力:1 描く力:2 修正力:1
幸さんの絵を拝見したとき、面白い線を描く方だなーと感じたので、デッサン力を身に着けることで、更にこの個性が活きるといいなーと考えながら、アドバイスさせていただきました。
観る力:7 描く力:5 修正力:5
しっかり観ることができないのに、描くことはできないのです。
今回は、2週間という期間で林先生を上手に描くということが、ひとつのゴールでしたので、人物をしっかりと観るトレーニングを重点に指導させていただきました。
最初、みゆきさんは、「絵を描くために観る」ことがほぼできてませんでした。「物を見る」と「絵を描くために観る」ということは全然違うのです。
ここを短時間右脳トレーニングと動画解説により、しっかりと学んでいただくことにより、見える世界が徐々に変わってきたのです。
見える世界が変われば、当然、描く絵も変わってきます。
2週間後の時点では、しっかりと観る力が身についてきていたので、更にここから描き方のテクニックを学び練習していくことで、描く力も上がり、大喜利でも使える素晴らしい作品が描けるようになると思います!
デッサン力を身に付けるためには、観る力がとても重要だとお伝えしています。
なぜならば、デッサンとは、見たものを、そのまま描く技術だからです。
ちゃんと観ることができていないのに描くことはできません。
絵が描けるという人は、実は普段から、すべてのものを「描くために観ている」のです。
例えば、特に何も考えずに街を歩いてる時と、インスタ映えの写真を撮影したいなーと思って歩いている時
同じ景色を見ているにも関わらず、頭の中では見ている景色が全く違います。
「うわ〜〜!ここ、写真にしたら、すっごい良い感じ〜〜!!!」
「あー、この部分がちょっと邪魔だなー」
「もう少し、これが横にあれば最高なのになー」
なんて、思ったことありませんか?
写真にしたら、こんな感じになるだろうなーと常に頭の中でイメージしながら景色を見ていると思います。
実は、絵を描く方は、当たり前のように、見たものすべて歩いている景色、目の前にあるコップ、電車の中の人の横顔、ものを見た時に、「絵にしたら、こんな感じで描くなー」と勝手に頭の中でイメージしてしまうのです。
デッサン力で必要な「観る力」と言っているのは、この「描くことを意識して観る」ということなのです。
人物画が上手くなりたいと言っている受講生は、人の顔を観るたびに自然と中心線を探してしまうと言っていました(笑)
ぜひ、この「描くために観る」ということを意識して、生活してみてください。
まったくの初心者が、まずやるべきこととは?
まずは、元気に手を動かし「描くことに慣れる」ことから初めていきましょう。
まったくの初心者の方の場合、あまり力まず、気軽にできるよう、紙はコピー用紙や、100円ショップなどで購入できる安価な落書き帳などをおすすめしています。
サイズは、なるべく大きな方が思い切り腕を動かしながら描くことができるので、A3〜A4程度をおすすめしています。
例えば、目の前にあるコップや持ち手のあるマグカップ、鉛筆に消しゴム、携帯、電卓、ハサミ、セロファンテープ、メガネや洗濯バサミ、スプーンやフォーク、なんでもOKです。
絵を描き始めると、今までなんとも思っていなかったモノが、モチーフとして見えてきます。
余談ですが、硬めの「H・2H」といった鉛筆は、透明なコップや真っ白い石膏像など、硬い質感のモチーフや、濃い色をあまり付けずに描きたい場合などに登場しますが、芯が硬いため紙に傷を付けてしまいます。
紙と鉛筆があれば、いつでもどこでも描ける。
これも鉛筆デッサンの良いところだなと思います♪
デッサンの道具については、こちらの記事をご覧ください。
スケッチとデッサンとは?
一般的に人物や風景などを大まかに描写することを「スケッチ」といいます。
英語の “sketch” が語源で日本では「写生」とも言われていますね。
水彩画、油絵を描く場合などは、「スケッチ」をもとに作品が描かれています。
「デッサン」は、より立体を意識した表現で、最終的には輪郭線は無い状態での仕上げとなり、よりリアリティのある絵になります。
フランス語の “dessin” を語源としており、日本では「素描」といわれることもありますね。
例えば、
「日常の覚書としてのスケッチ」
「旅先で、サラッとスケッチを描きたい」
「相手に伝える、ラフ画や絵コンテをサラッと描きたい」
このように、短時間で描きあげたいと思っている方と
「光の読み方、陰影の付け方、パースなどリアリティのある絵を描きたい」、
フランス語の “dessin” を語源としており、日本では「素描」といわれることもありますね。
人によって、目指しているゴールが違うので、ご自分が必要なレベルの「デッサン力」と「スケッチ力」を身につけていただければ良いと思います。
1.「スケッチ力」について
スケッチ力とは、主に「線」でモノを表現し、短時間(10分程度)で、大まかな・簡単な描写で、イメージやデザインなどを描写する力を指します。
スケッチ力は、旅先でさらっと風景などを記録しておく。水彩画を描く際の下絵として描く。
クライアントへのプレゼンテーションの際にラフ画を描くことで、相手とイメージを共有しやすくなる。
言葉だけでなく絵があると伝わりやすく、自分の頭の中のイメージを整理する際の手助けにもなります。覚書として短時間でポイントなどを描くのにも適しています。
2.「デッサン力」について
デッサン力とは、線ではなく主に「面」でモノを見て行き、光と影を用いて、立体感や空間感、モノの質感などを描写する力を指します。
スケッチよりも、そのモノらしさ(リアリティ)を追求します。
デッサン力は、描写力を高めたり、観察力を高めるのに役立ちます。
また、正確に形を取る力、立体的、空間的に見る力、バランス感覚など、絵を描く上での総合的な能力が身に着きます。
3.右脳活性化について
デッサン力、スケッチ力を身につけるには、描くという技術的なものを身につけることも大事ですが、イメージ力を身につけるために右脳の視覚的な感覚思考を活性化し、スケッチ&デッサン脳を作ることも必要なのです。
人の脳には左脳と右脳があるということはご存じだと思います。
一般的に「左脳」は、話す、書く、聞くなどを判断し、数学の計算や論理的に考えたりする役割を担います。
そして、「右脳」はものごとを直感的にとらえると言われていて、図形認知、音楽、ひらめきや発明する能力と関係がある芸術脳(絵を描く脳)と言われています。
アイザック・ニュートン、チャールズ・ダーウィン、トーマス・エジソン、ビル・ゲイツ、レオナルド・ダ・ビンチ、バッハ、モーツァルト、ベートーベン、アインシュタイン。
この偉大な芸術家、発明家に共通しているのは、「左利き」で、右脳の能力がずば抜けていたといわれています。
このように、実は、絵を描くということは、右脳の働きが大きく影響しているため、右脳の視覚的な感覚思考を刺激することが、イメージ力、絵を描く力がアップすることに繋がるのです。
現代社会では、計算や論理的にものごとを考えることが重視されているため、左脳の能力を高めることに重きを置かれていることから、右脳を刺激する機会が少なくなってしまっています。
ピリカアートスクールのビジネスデッサンでは、右脳を活性化させるために、日常生活でできる簡単な右脳トレーニングの方法について示してあります。
ぜひ、あなたの右脳を活性化し、デッサン力、スケッチ力アップに生かしてください。
身につけたいです〜
①記憶力
左脳より100倍も効率のよい能力。また、右脳は人間の一生分の記憶を取り込める容量があるとも言われています。
②集中力
学習効果を高める能力。この能力を高める事によって、速読なども可能となります。
③直観力・ひらめき力
瞬間的に物事を判断する。ひらめき、創造力。エジソン、アインシュタインなど、偉大な発明家は、この能力が突出していたと言われています。
④効率力
右脳は左脳に比べて圧倒的に情報処理速度が優れているため、効率的に勉強や仕事などができるようになります
⑤空間認識能力
縦横高さ、奥行きなど立体感を認識する能力。
建築・インテリアの方や、3DCGなどを作る方などに必要とされる能力ですが、他にもスポーツ選手などでも元サッカー選手の中田英寿さんは、脳検査を行ったこところ空間認識力がズバ抜けて高かったと言われています。フィールドのどこに誰がいるのか、瞬時に把握してしまうそうです。
まったくの初心者がデッサン力を身に付けるためには
まったくの初心者の場合、いきなりデッサンの描き方をすると、思ったように描けないことから挫折されてしまう方もいらっしゃいます。
まずはスケッチ力を身につけ、徐々にステップアップされるといいですね。
スケッチ力を身に付けるためは、こんな練習から初めてみてください。
(1)スケッチは5~10分で完成させる
あくまでも目標ではありますが、スケッチする時間の目標は10分前後で、この時間内で完成までもっていきます。
下書きには、3~5分程度の時間を見ています。
こんな短時間で描けないよ!と思われた方・・・大丈夫です。
短時間で描くコツ、効果的なトレーニング方法がありますので、どうぞ安心して下さい。
慣れてくると、もっと短時間で描くことも可能になりますよ♪
なお、ピリカアートスクールでのスケッチとは、下書き無しで2~3分で簡単にかけるものから、少し影を付けくわえて10分程度で描くものもスケッチとして定義しています。
(2)フリーハンドで描く
ここでは、定規を使わずに、すべてフリーハンドで描くことを目指します。
スケッチを描く上で、基本となるのは、線と円です。
はじめは、描いてみるとただの直線でさえ難しいかもしれません。
ですが、真っすぐな線も「ほぼ真っすぐな線」であれば、ちょっと練習する事で、すぐに描けるようになります。
人間が描く線には、パソコンなどで引く線とは違い、どうしても揺れがでてしまいます。
スケッチにおいては、この揺れが味わいのある雰囲気のある表現に繋がるのです。
あまり緊張せずに、いきなり完璧を求めず、まずは「ほぼ真っすぐな線」を目指しましょう♪
(3)自分なりに情報を整理して表現すること
短時間で仕上げるスケッチでは、すべてをそっくりに描く必要はありません。
自分なりに情報を整理し、伝えたい部分を強調し表すことが可能です。
写真には、写らない、伝わらない特徴などを、スケッチなら描き込む事もできますし、逆に簡略して描くことで、伝わりやすくなるということもあります。
必要に応じて、自由に描き分けることができます。
(4)影は、つけてもつけなくてもどちらでも良い
影を付けることで、より立体的に見せることができます。
またテーブルにできた影を描きこむことで、モノの重さや存在感を感じさせることができます。
鉛筆を使ったスケッチの場合、ペンとは違い芯の部分を寝かせて描いたり、線の上から擦って描くことで、一度にある程度広い面積に色を付けることができます。
この特性を活かして、簡単な陰影をつけることで、形がとりやすくなったり、描くスピードが上がったり、立体感が出せたりと、いろいろなメリットがあります。
また、反対に影をつけすぎると、本来表現したかったモノが見ずらくなってしまう場合もあります。
どちらも効果的に使うことで、より魅力的なスケッチになります。
まずはスケッチ力を身につけます!
スケッチ力 Lesson1 線を描いてみる
(1)フリーハンドで線を描いてみよう!
スケッチのはじめの一歩として、フリーハンドでまっすぐな線がうまく描けるようになりましょう。
手書きの良さがあるのはもちろんですが、定規を使わずに、鉛筆一本で時間をかけずにササッと描けることを目指すからです。
もう1つ、大きな理由として、実際に「歪みの全く無いまっすぐな線」というのは、日常では殆どの場合存在していないという事があります。
どういう事かと言うと、日頃モノの「線」だと思っている部分を、よくよく見ていくと、実は丸みがあったり、角がボコボコ、傷がついてへこんでいたり、塗りが剥げていたり、切断の後がギザギザしていたり・・・少なからず凸凹があります。
少し極端な言い方かも知れませんが、日常生活で存在しているモノの中には、定規やパソコンで引いたような「歪みのない真っすぐな線」と言うのは、ほぼ存在しないと考えて良いと思います。
ですので、基本的なスケッチに使用する「線」はすべてフリーハンドで描くことで、線を描く感覚を身に付けて置くことは、基礎力としてとても役に立ちます。
(2)まっすぐ「水平」な線を引く練習
リラックスして、まずは紙の上にこれから描く線を、スタートからゴールまで目で追いながら、イメージしてみて下さい。指先や手首だけでなく、同時に肘も線の長さの分だけ動かすことを意識して、線を引いて行きます。
ある程度のスピードがあった方が描きやすいかも知れません。
はじめのうちは、人によっては、右下がりになってしまったり、右上がりになってしまったり、「手の動かし癖」があることに気がつくかも知れません。
この練習をすることで、だんだんと長い真っすぐな線が上手く描けるようになります。
左から右へスッと力を抜いて描いてみましょう。
平行に線を引く時、つい、隣の線を意識して慎重になるため、描くスピードが遅くなりがちです。ですが、線の勢いを大切にしたいので、ある程度、速く引くようにします。
より狭い間隔でも描いてみましょう。
均一な感覚の線と言うのは、意外と難しいと思います。
左から右へスッと力を抜くように引きましょう
より狭い間隔でも描いてみましょう。描き終わりをしっかり留めて描く練習もしましょう。
(3)まっすぐ「垂直」な線を引く練習
先ほどの水平の線を引くのと比べると、腕の構造上、手の動かし方が違うので、慣れるまではまっすぐ描くことが、意外と難しかったりします。線の長さが長くなるほど、「手の癖」が出てくるかと思います。
「垂直」な線もスケッチをする際には良く使うので、最初にしっかり感覚をつかむように練習しましょう。
上から下へ、下から上へ、垂直な線を描いてみましょう。
下から上への線は、慣れないと難しいので、繰り返し練習しましょう。
上から下へスッと力を抜くように描きます
線が重なっても気にしないで描きましょう
(4)「水平」と「垂直」の組み合わせた線を引く練習
次に縦の線と横の線を組み合わせた練習をします。いずれもまっすぐな線をフリーハンドで引きますが、等間隔になるように気を配って描いてみましょう。
縦横の線をクロスさせる練習は、直角に交わる線を引く練習にもなります。
直角の感じを、線を引きながら覚えるようにします。
(5)四角を描く練習
真っすぐな線が描けるようになったら、今度は、直角に曲がる線、正方形の四角を描いてみましょう。
正方形は、一筆描きで描く方法と、漢字の「口」の描き順で描く方法がありますが、やり易い描き順で描いて下さい。
注意したいのは、角をしっかり描くことです。はみ出したり、隙間があったりすると、四角ではなくバラバラな印象となってしまいます。
(6)斜めのまっすぐな線を引く練習
まっすぐな線が描けるようになったら、次は、斜め線を描けるようになりましょう。「右上がりの線」と、「右下がりの線」、この両方の練習をしてみましょう。
真っすぐな線で描かれた絵も、横からみたり、斜めから見たりすると、「斜めの線」になります。
と言う事は、まっすぐな線がいつでも斜めの線になりうると言うことでもあります。
「右上がりの線」と「右下がりの線」の両方を書いてみると、一般的に、右利きの方は「右上がり」の線が描きやすく、「左上がりの線」が描きにくいと思います。
左利きの方は逆になるはずです。描きやすさの違いを感じてみてください。
四角いモノの側面を描くときなど、斜めに傾けた方が描きやすいので、斜めの線を使って表現します。
スケッチ力 Lesson2 まるい線を描く
(1)「まるい線」をフリーハンドで描く!
スケッチを描く上で、基本となるのは、線と円ですと言いましたが、いよいよ、「円(まるい線)」を描く練習をしてみましょう。
周りを見渡してみると、コップ、お皿、缶、ビン、スプレー、マジックペン、ボール、レンコンの穴・・・などなど、身の周りにある様々なモノに、「まるい線」が含まれていることに気がつきます。
実は、身の回りのほとんどのモノが、直線と円の複合で出来ています。
「まるい線」というのは、直線と同じくらい頻繁に描くことが多いので、気軽に描けるように練習してみましょう。
小さなまるから、徐々に練習すると良いでしょう。
初めは、つぶれ気味のまるになったり、たてながのまるになったり、最初の描きだしと最後がずれてしまったり・・・なかなか、うまく描けないかも知れませんが、いくつか描いて行くうちに、手のクセがご自分で分かって来ると思います。
力をいれず、スッとまるが描けるように練習してみましょう。
因みに、描いた紙を逆さまにして見てみると、右脳で客観的に見ることが出来るので、歪みが分かりやすいので、試してみてください。
大きさの違うまるを描けるようにしましょう
まるい線を描き方
まるい円を描くイメージが持てたら、再度白い紙に、少し勢いを付けて描いてみましょう。
線や円などは、描けるようになるまで、ひたすら繰り返してこればかり描くというよりも、毎日少しづつでも繰り返し描く中で、正確に描けるように意識してみてくださいね♪
(2)だ円を描きましょう
まるい線が描けるようになったら、次はだ円です。
コップやお皿、まるいモノなどを描く時に、だ円を描くことが大事になります。
また、円は目線を変えて、斜め上から見れば、だ円に見えます。
だ円は、描き始めの始点と描き終わりの終点の接点が尖ってしまったり、ずれてしまうことがあるため、描く時に気をつける必要があります。
フリーハンドでも接点が滑らかに繋がるように描く練習をしましょう。
らせんが等間隔にスムーズに描けるように練習してみましょう。
- 左のらせんは、平行な線を引いておいてから練習してみましょう。
- 右のらせんは、二等辺三角形の線を描いておいてから、練習してみましょう。
スケッチ力 Lesson3 いろいろな描き方を覚えよう
様々な「線」のバリエーションで描く!
1本の鉛筆でも、いろいろな線を表現することができます。
例えば、早く描いたり、ゆっくり描いたり、描くスピードを変えてみたり、力を強くしたり、弱くしたり、力の入れ方を変えてみるだけでもバリエーションが生まれます。また、鉛筆の削り方だけでも、まったく違う線を描くことができます。
勢いのある線、ふにゃふにゃな線、力強い線、弱々しい線など、モチーフの特徴にぴったり合った線が描けると、そのものの印象や、質感の違いを上手く伝えることができます。いろいろな線と、それを使った表現を練習しましょう。
ガラスのコップを例に、いろいろな線のバリエーションを使った表現方法を見てみましょう。
まとめ
スケッチとデッサンの違いについて、簡単に解説させていただきましたが、ご理解いただけましたか?
また、初心者の方向けに、手を動かすトレーニングを幾つかお伝えしてみましたが、「線を描く」「身の回りのモノを描く」など、気軽に楽しんでできるところから初めてみましょう。
これに慣れてきたら、デッサンにステップアップしていきます。
デッサンではよりじっくり時間をかけて、細かな「見かた」や「描きかた」を学んでいきます。
お楽しみに〜♪
初心者のかたは、パース理論も身に着けておきましょう!こちらの記事もおすすめです。