小学生の子供にデッサンを教えるには?
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小学生の子供に絵を習わせたいのですが、デッサンを教えたほう良いですか?

松原美那子
ピリカアートスクールでは、現在中学生〜80代までの受講生がデッサンの描き方を学ばれています。ですが!・・・そうなんです・・・

 

小学生や幼児の方の受講は、基本的にはお受けしていないんです。。。泣

なぜ、お受けしていないかというと、子供に「デッサンを教える」ということに躊躇があるからなんです。

元々、私は美術教育に興味があって、美術大学に進学しました。

子供達に美術の体験を通してたくさん学びを伝えたいという思いが強くあったからです。

もちろん、今でもその思いは凄くあるのですが、デッサンにおいては少し考えるところがあります・・・。

それは「デッサンは学問」だからです。

小学生でも、5・6年生くらいになると、絵が得意で、大人から見ても「うまいな」という子がいます。

松原美那子
小さい頃から絵が好きで、毎日のように描いているという子供さんは、繰り返し描く中で、感覚である程度「似ている絵」を描けている場合があるのですが、この位の年齢になると、上手い子は、よりリアルな絵を描きたいと思うようになるかも知れません。

それと同時に、見たモノと、自分の絵とのギャップを感じ始め、ジレンマを感じ始める子が出てきくる場合もあります。

ここで、きちんと「描き方」や「考え方」を習った子は、ますます絵が得意になります。

そして、その理論(これがデッサンのことです)がわかった時に違和感なく、もっと楽しく描くことができるようになるのです。

→これは大人も同じですね!

因みに、先生の指導方針によって図工や美術の授業内容はかなり異なってきますが、私自身は中学生の時に「うわばき」のデッサンをしたことを凄くよく覚えています。

さて、先ほどの見たモノと自分の絵とのギャップ、違和感の原因は何かというと、平面の紙の上に立体をどう表現するか?という理論(見かた・考え方・描きかた)を知っているかどうか?になります。

例えば、立体的に描くには、陰影がどのように付くのか?だったり、「遠近法(パース)」といった簡単な図学を知る必要がありますが、小学生くらいだと、まだあまりこのような事をしっかり学ぶ場面がありません。

(物体への影のできかたは、中学受験の算数問題で出題されることがあると聞いた事がありますが、図工で学ぶ事はまず無いかと思います)

大人でさえも「遠近法」と聞いた瞬間になんだか難しい・・・という感じがしてしまいますね。。。

しかし、絵を描く際に使う「遠近法」は、それほど難しいところまで知る必要はありません。

松原美那子
「遠くに行くほど小さく見えるんだよ。」とか「立方体を描く時には奥に行くに従って狭まるように描くと、自然な感じに見えるよ。」とか、その程度の内容が理解できれば大丈夫だと思います。

しかし、オンライン上で画像、動画、文章で伝えることは、小学生の子供に対しては少し難しいのかなと考えています。

小学校高学年で、普段から絵を描いている、絵が得意という子供さんであれば、多少お伝えできることはあるかなと思うのですが、それでも大人の方のサポートが必要かなと考えています。

中学生に関しては、今までにも受講生がいますので、何とかお伝えできるかなという感覚があります。

しかし、それでも文章で伝える際は、出来る限り噛み砕いて、専門用語などもなるべく使わないように、分かりやすく伝える努力をしています。

ですので、やはり一つ一つの言葉の意味までを、小学生の子供に分かるように伝える為には、また別のアプローチや技術が必要なのかなと、模索しています。

松原美那子のピリカアートスクール

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子供は自由に描いたほうが良い

松原美那子
小さいうちは習わせる必要なんてなく、「自由に描けば良い」という考えもあります。

大人と違い制約の無い子供達は「自由に描ける」からです。

しかし、時々小学生の親御さんから、こんなお問い合わせをいただきます。

絵に興味があるようなので、もっとうまく描けるようにしてあげたいんです

松原美那子
分かります分かります。
好きなことを、もっと学ばせてあげたいって思う親御さんのお気持ちも。。。

小さいうちは自由に描くといっても「お花はこうやって描く」とか「お家は四角の上に三角屋根を乗せて描こうね」とか、「人間には目と鼻と口があるよね」といった、記号的な絵を描いていることが多いものですが、お子さんはどういった絵を描くのが得意ですか?

イラストを真似て描くのが得意、とか、

アニメのキャラクターを描くのが好きという子もいるかも知れません。

これは、多くが平面的と言われる絵です。

しかし「見たままのモノを描くデッサン」は立体として考えていく必要があるため、少し制限が出てきます。

冒頭でもお話した通り、学問でもあるので「自由に!」というだけでは上手く行かない場面もあるのです・・・。

実は、我家にも小学校2年生の息子がいます。

私は絵を教えた事がありません。

色遊びや、キャラクターを真似して描くのは大好きです。

しかし、そんな息子の小学校の授業参観に行くと、教室の壁に貼られた絵日記や、理科や生活時間に描いた植物の観察記録が目に入ってきます。

デッサンは、この「観察記録」に近いです。

色や形、その時の状況など、よーく観察して描きますが、この「良く観察して描く」ことこそが、デッサンの始まりです。

ですので、まずは観察日記を描いてみると良いと思います。

我が家の2年生息子を見ていると、最近目ができてきて、ちょっと「上手く描けない」という意識を持ち始めてきたように感じます。

なので、少しづつ実験台として(笑)、時間を作って教えてみようかなとも考えているところです。

 

 

松原美那子のピリカアートスクール

どんなところを観察すれば良いのか?

松原美那子
こんなところを注意しながら観察日記を描いてみると良いですね。
  • 植木鉢に対して、植物の背の高さはどのくらい?
  • 葉っぱの数は何枚?
  • 葉は茎のどこから出ている?
  • 花の形は?
  • 花びらは何枚?
  • 何色かな?
  • 始めに出てくる双葉と、その後に出てくる葉っぱの形が違うね?
  • 種の形はどんなかな?
  • どんな規則性があるかな???

このように、いろいろな角度から見ることができるように、質問を投げかけてあげて欲しいのです。

そして、段々と自分でいろいろな「見かた」ができてくると、一つずつ丁寧に観察していかれるようになっていきます。

それから、お花ではなくて、昆虫や動物が描きたい!という場合、植物とは少し違って、動くんです・・・!

なので、身近で実物を見ながら描ければ一番良いのですが、写真に撮るとか、図鑑を見るなどして描くのも良いですね。

 

モチーフは子供が興味をもって描きたいと思うものが良いと思います。

 

それから、子供は(大人もそうですが)、全体を見るのが苦手です。

夢中で描いていると、どうしても描いている手元だけを集中して見ています。

すると、紙からはみ出したり、紙に対して極端に小さかったり・・・

はじめにどの位の大きさで描けば良いのか?

とか、そういうバランスを考えることが、なかなかできません。

紙からはみ出したから失敗!ではなく・・・

松原美那子
低学年の子供にとっては、それよりも紙からはみ出しそうになったら、紙を継ぎ足してみたり、極端に小さい絵になったら、余白を切り取ってしまうくらい、自由にやらせてあげると良いと思います。
大きな気持ちで構えて、好きなようにやらせてあげてみてください。

自分で違いに気が付かせることが大事

保育園の子供であってもこんな風に描きたい!というイメージを持っています。

そのイメージした通りにならないと、嫌になってしまうこともありますね。

松原美那子
子どもは、うまく描けないと泣き出すこともあります・・・
(大人だって上手く描けなくて泣きたい時があるかも知れませんが!(笑))

そこで、場合によっては、お手本を見せることもよいと思います。

お手本を見せることで、「あぁ、こうやって描けば良いのか」と伝わりやすいですね。

大人が描けないようであれば、インターネットで似ている作品を探して、見せてもよいと思います。

ただ、お手本を見ると、急に自分で考えなくなってしまうということがあります。

教えるということは、自分で発見することの楽しさを奪ってしまうような気もして、私は個人的に躊躇することがあります。

絵に限ったことではありませんが、「自分で違いに気が付ける」という能力は、とってもとっても大切なことです。

全ては気がつくことから始まるのだと思うのです。

因みに、我家では、間違い探しの絵本やゲームを良く見せたりします。

そして「どこが違う?」と問いかけます。

我家の息子の場合、なかなか見つけられないので「この辺りが違うんじゃない?」とヒントを出したりすると怒り出します(笑)

そうなんです。言われると嫌なんですよね・・・(汗)

これは大人でも同じですが、自分で答えを見つける楽しさを知った方が、自分でやるようになるものです。

年齢が同じでも、その子の経験値によって、出来たり、出来なかったり。

子供に対して、適度なサポートの仕方は、性格もあったりするので、なかなか難しいですね。。

少しの声かけ違いでせっかくのやる気を削いでしまっては、もったいないなと思うので、こちらも慎重になりますね。

松原美那子のピリカアートスクール

うまく描けるものを見つけてあげる

それから、子供は同じことを繰り返しやると飽きてしまうので、いろいろなモノを描けるようになるには、植物の観察日記から、リンゴ、バナナ、キャベツなど、身近にあるものを描いてみて、うまく描けるものを見つけてあげると良いですね。

時には外に出て、風景画、動物園に行って、動物などを描きに行くのもよいと思います。

子供が楽しみながら描くことが一番大事ですので、下手に描いたとしても、よい部分を見つけてあげて褒めてあげてください。

例え、全体的には、上手く描けてないな~と思ったとしても・・・

「この木のところは、うまく描けてるね!」

「この動物の足の形はバッチリ描けてるよ!」

細かいところは気にせずに、良いところだけを見つけて褒めてあげましょう!

 

「子供の頃は絵が好きだったんだけどねー」という大人の方もいらっしゃるのではないでしょうか。

実際に絵を描く事が大好きな子供は多いと思います。

友人のママさんからも、「うちの子絵が好きなのよー」「教えてあげて欲しいわ」などと、良くお話をいただくのですが、「教えること」と「自由に描く」ことのバランスが難しく、躊躇しているところです。

「今しか描けない絵がある」とも思うので、やはり「楽しく」を大事にしていきたいなと思います。

今回はお子様の絵画力上達に少しでもお役に立てれば嬉しいなと思い、記事を書いてみましたが、

何か参考にしていただければ幸いです♪

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