大谷 翔平 ampさんの作品
※鉛筆(2H・2B・6B)で作成
【添削回数】23回目(添削12回目復習11回目)
【年齢】20代
【モチーフ画像番号】なし
【制作時間】3時間
【トレーニング】グレースケールの練習
【描く力を身につける目的】デッサンが出来るようになりたい。
【気をつけた事】最後なので人物画に挑戦してみました。グリッド線を利用して顔のバランスを正確にすることを意識しました。
描いてみて思ったのが、もっと描き込まなければいけないのは分かっているのですが、どこをどう描き込めばいいのかが分かりません。
また、実際のモチーフと、自分が描いたデッサンが全然似ていません。デッサンを見ただけで、これが誰なのか判別出来ないと思います。
松原美那子の動画添削アドバイス
人物をデッサンするとき、グリッドを使ったり、いろいろな道具で測って描いたとしても、「顔が似ない〜!」ってことありませんか?
この方も、デッサン初心者。人物画を描いた経験もほぼ無し。
グリッド使って形を取ろうと頑張ってみましたが、「これ以上、どうしたら良いか分からない・・・!」という状態で、作品を送っていただきました。
他にも、パーツを描く練習はしたけれど、顔に当てはめてみるとしっくりこない・・・、という場合にも、この動画をご覧いただくと、どうすれば良いのかが分かると思います。
「次は何をしたら良いのか?」
「どこを描いたら似るのか?」
作品に加筆しながら描いていますので、次の工程のイメージを持ちやすいはずです。
動画にしていますので、描き方の手順を参考にしていただき、完成度をあげるコツを掴んでくださいね!^^
動画視聴後のampさんからのメール
松原先生が解説されている大谷選手の作品に加筆した動画が大変参考になりました。
動画で見ることによって、より理解度が高まりました。
鉛筆を寝かせて描くだけでなく、立てて描くことによって絵の印象が変わってくるのだと思いました。
加筆によって絵の完成度がより高まり、自分はまだ描き込みが全然足りないのだと感じました。今回は、前回よりも実物の形に近づけることを意識しながら描きました。
この記事の目次
ピリカアートスクール 高尾
ピリカアートスクールの高尾です。
宜しくお願い致します。
グリッドを使って描かれてありますが、ご自分で感じておられる通りです。
グリッドを使ったアタリの取り方が不正確なだけです。
顔の真ん中を通る正中線があります。
ですがデッサンでは、目と目の中間や鼻筋、唇の中心を正中線が通っていますか?
そもそもここから違います。
左右の目の大きさも違うし、眉の上下の位置も違うし帽子の頭部分のカーブも違います。
しかしこれは致し方ないと思います。
最初の段階でアタリを取ることの重要性に気付かないでデッサンを進めたことが大きな原因です。
デッサンを描く時、初めのアタリの段階で正確な形が取れるようにしておかないと、途中から修正をしていくのは難しい上に時間もかかります。
ですから、慎重に丁寧に形を決めていく必要があるのです。
これからが本当のスタートだと思いましょう。
何故ならば、まだデッサンの枚数は20枚ちょっとです。
この枚数は、まだまだ初心者レベルですので、いくらでも挽回できます。
元々大谷選手の顔はあまり特徴が無いので難しいと思います。
よって似せるのは無理だとしても、目、鼻、口、眉毛などの顔のパーツの位置や大きさをできるだけ大きく狂わない様に心掛けることを目標にします。
そうすることで、顔のパーツのバランスを意識することが出来るからです。
この様に意識することが出来ない人が初心者の方に多くいます。
そこで必ず同じ様な質問が出てきます。
「似せるコツはありますか?」
何事にもコツをマスターすれば自分も描けるようになると言う、短絡的な思考を持つ方がかなりいます。
実際にコツはありますが、まず初心者の方に説明してもできません。
要するにコツとは、ある程度の基礎があって初めて理解が出来るのです。
それは、「モチーフをどういう意識で観察するか」から始まり、鉛筆の持ち方、グレースケールの作り方、構図の決め方、アタリの取り方、パースなど最初にデッサンを描く前の準備段階がきちんと頭の中に入っていることが前提です。
しかもそれらを意識して10枚以上は描いてみる、そうすれば、意識と現実のギャップを感じますので、より強い意識が持てるようになる、その繰り返しです。
そうして基礎力が積み重なり、コツを理解してより上手く描ける様になるのです。
現時点で、似ていないことに気付かれていますので大丈夫です。
何故似ていないかを論理的に分析することが出来れば尚可です。
前に何回かアドバイス致しましたが、人物は難易度の高いモチーフでもありますので、単純な形の物を何枚も描いてください。
そうするうちに、上記で挙げたようなデッサンを描く前の準備段階が身に付くでしょう。
復習添削がもう一度ありますので、今回の添削資料をもう一度確認しながら、細かいパーツの修正をしてみてください。
また、全体的に平面的な見方で描かれているのが、なかなか似ない原因でもあります。明暗(特に暗いところ)と、帽子の固有色などは、もっと色をつけてみるとパッと見の印象が似てくると思います。
テキストにも立体としての捉え方を記載していますので、参考にしてみてください。
どんどん上達している受講生の声はこちらをご覧くださいませ。
添削アドバイスを受けるとなぜ一気に上達できるのか?
その理由は、こちらの記事をご覧くださいませ。