
No.4215 静物(その他) ブランケット noel
【添削回数】5回目
【モチーフ画像番号】AB共通モチーフno.35
【制作時間】4時間弱 (数十日にわけて)
【トレーニング内容】一日3分~10分の右脳トレーニング、または見たものを後で描く。
【描く力を身につける目的】自分の商売の広告に必要なイラストを描けるようになりたい。
【気をつけた事・質問】前回静物のチューブの添削で細かい所がぐだぐだとのことで、今回は細かい部分を描くことができる、似たような部分がある巻物を選びました。
が・・・現在の自分のレベルに難しすぎた題材でした。
布を巻いてある部分や模様を描いていると、どこに繋がっているかどこを描いているのかもわからなくなり、何度も断念し、また挑戦し、の繰り返しをしながら、日々少しずつ描いていき、なんとか形にしただけのような感じです。
もう少し忍耐力と観察力を育てないと、と思います。模様の色の濃さの違いも表現できませんでした。
後、グリッドを引いても、模様の場所の細かい所、布が巻かれてある細かい所はわからなくなってしまいますが、これは丁寧に一つ一つ見ていくことで描けるようになるでしょうか?アドバイスの通り、拡大してやってみて、前よりはどうなっているか見やすかったのですが、実際描くのは難しかったです。
ビジネスデッサン講座では、プロのデッサン講師による添削アドバイスを受けることができます。
添削アドバイスは、受講生の方同士がお互いに作品、添削アドバイスを共有し、モチベーションを高めあい、描く力を身につけて行く、上達への近道にして頂けたらと考えております。
人の作品を見ることももちろん勉強になりますが、自分の作品を添削されると、自分事として、見ることができるので一気に上達することができるようになります。
では、ピリカアートスクール講師の添削アドバイスをご覧ください。
No.4247 静物(その他) ブランケット・添削いたしました ピリカアートスクール矢野
こんにちは!ピリカアートスクールの矢野と申します。
noelさんのデッサンを拝見しました。
どうぞよろしくお願いいたします。
マフラーの柔らかそうな質感が伝わってくる素敵な作品ですね!
鉛筆の使い方も繊細で美しいと思います^^
チェックの模様をすべて描き込むのは大変だったかもしれませんが、全体的にとても丁寧に描写されていて感心いたしました。
こういったモチーフは手順を間違えると、すごく時間がかかってしまうのですが、いろいろなモチーフを描く中で、どこを先に描いておくと効率よく描けるか?という経験が身について来ますので、徐々に早く描けるようになりますよ。
ですから、今回の手順の中で、うまく行ったところ、省けるなと思ったところを思い出し、復習しておくと良いと思います。
形もよく測れていると思いますよ。
資料2でモチーフの輪郭線を作品に重ねてみました。
サイズも角度もほぼ問題ないことが分かります。
緑色の矢印線で示した部分は僅かなズレですが、復習として見直してみてください^^
ご質問内容に『模様や布が巻かれている細かい所がよく分からなくなってしまいますが、丁寧に一つ一つ見ていくことで描けるようになるでしょうか?』とありましたが、たしかに、これだけ細かい模様をすべて描くのは根気がいりますよね。
この調子でじっくりと観察を続けていけば、noelさんの描写力でしたらもっと複雑な装飾でも描けるようになりますよ。
ただ、「模様や装飾はあくまでも全体の一部」ということを忘れないようにしましょう。
デッサンは全体のバランスが大切ですので、形、立体感、質感、明暗、遠近感の表現など常に全体を見ながら描き進める必要があります。
どれだけ細部を描いても、全体のボリューム感が伝わらなければバランスが悪く見えてしまい、とても勿体ないのです。
noelさんの今回のような繊細な描写を活かすためにも、是非モチーフの立体感にも注目していきましょう。
モチーフを観察する際、細かい模様や折り目などに目がいくのを少し我慢して、まずはマフラーをひとつの大きなカタマリとして見て下さい。
マフラーの丸まった形は横たわった円柱のように見えると思います。
模様はあくまでもこの円柱の形の表面にあるものなので、円柱の立体感が弱いままだと模様だけが悪目立ちしてしまいます。
立体としての大きな形の意識を持つように、日頃からモノの見方をトレーニングしましょう。
ピリカアートスクールの右脳トレーニングをしっかりと取り入れてみてくださいね。
大体のモノは、幾何形態(立面図が円、三角形、正方形、長方形などになる立体)の組み合わせとして見ることができます。
人間でいえば頭部は球体、首は円柱、鼻は三角形といった感じですね。
複雑な形のモチーフを描くときは、なるべく単純化して見るようにすると全体のボリューム感を掴みやすいので、これから身の周りのものを単純化して見る訓練を取り入れてみてくださいね。
トーンについて
次にトーンを見ていきます。
モチーフをよく観察して、光源がどこにあるのかを探してみてください。
照明の位置を見つけて、描きはじめる前に光と影の方向性を頭に入れておきましょう。
これはどんなモチーフを描くときにも必要な作業です。
必ず光源を確認する癖をつけましょう。
今回は左上から照明が当たっていますよね。
資料3で簡単に明るく見える範囲と暗く見える範囲を色分けしてみました。
ハイライト(黄色)、ハーフトーン(緑色)、濃いトーン(紫色)のように、大きく3段階くらいに分けて観察してみてください。
明るい範囲を際立たせるためにも、影になっている暗い範囲を丁寧に描いていきましょう。
そうすると全体のボリューム感が掴めて、さらにメリハリのあるデッサンに仕上がるはずです。
作品では現時点で2段階くらいのトーンで描かれている印象です。
細部の模様も全体の影の変化を見ながらトーンを付けていくと、今以上にはっきりとしたデッサンになるはずです。
模様も3段階くらいのトーンの変化が必要になってきます。
モノクロに置き換えて考えて行くと、固有色がもっと暗い(濃い)色になります。
なるべく模様の濃淡が単調にならないように意識してみてください。
特に円柱の形に沿って布が巻き込まれる部分は影になっていますね。
ここは布だけでなく模様も濃いトーンに変化しています。
鉛筆の使い分けが必要です
こうした微細なトーンの変化を表現するときは、鉛筆を使い分けてみましょう。
是非、お手元に何種類か用意してみてください。
3H(硬い・薄い鉛筆)から、5B(柔らかい・濃い鉛筆)くらいの種類があれば足りるかと思います。
いろいろな硬さの鉛筆を使って色味や描き心地を試してみましょう。
時間があれば、この上から暗い部分に色をつけてみるだけでも、見え方が変わってくると思いますので、是非やってみてください。
加筆した作品もご覧ください。
それと鉛筆デッサンでは、いろいろな方向の線を重ねて濃淡を出していきます。
塗り絵のように色を乗せるだけでは平面的に見えてしまうことがありますので、たとえば・・・
あなたの作品を拝見させていただくのを楽しみにしています!
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添削アドバイスを受けるとなぜ一気に上達できるのか?
その理由は、こちらの記事をご覧くださいませ。