今日は、脳の持つ特徴について、お話ししてみようと思います。
スケッチやデッサンをする際に、「形が取れない」と言う方が多いのですが、
原因の一つとして、脳の錯視(錯覚)が関係している場合があります。
どういう事かと言うと、「脳は、それ自体の長さや角度をはかったりするのではなく、
周りの環境から、長さや角度を判断している」ということです。
坂道の写真を見て、「登り坂なのに、下り坂に見える」 なんてことがあります。
こちらの写真をご覧ください。
屋島ドライブウェイ(香川県高松市)にある有名な「おばけ坂」と呼ばれる坂で、手前は下り坂、奥は上り坂に見えますが、
実は・・・・「手前も上り坂」なんです!
この記事の写真に「上ってる?下ってる?」と看板があります。
コレ、どう見ても、下り坂に見えませんか?
これは何故かと言うと、道自体は登り坂なのに、周辺の自然風景が判断基準を「曖昧」にしてしまっているからなのです。
草木の高さの変化や建物だったり、いろいろなケースがあると思いますが、脳はその物自体をはかることが苦手ですので、
周囲の環境によって、見え方や感じ方が変わってきてしまうのです。
絵を描く時にも、同じことが起きていて、例えば、口元の印象がどーしても似ない・・・と言う場合、
「口や唇の形だけを見ていませんか?」
「口角の角度は合っていますか?」
思いも寄らないところが違っていたりするものです。
大きい小さいの違いに関しても同じことが言えるのですが、絵を描く際には、「角度」や「長さ」の錯視が関係していることが多いので特に注意してみてください。
私も自信が無い場合は、必ず鉛筆を持って長さや角度を測るようにしています。
みなさんも、自信が無い場合には、鉛筆を水平に持って、脳が騙されていないかを確認してみてくださいね♪