デッサンが伸び悩んでいる方必見!「存在感」のある絵の描き方!
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デッサン力はあったほうが良いですか?

受講生
実は、うまく表現できなくて、ちょっと壁にぶつかってます。
うまく描いたように見えれば、デッサン力はなくてもよいのではないですか。

 

松原美那子
確かにデッサンは、絶対に学ばなければいけないということはありません。
ただし、基本であるデッサン力を身に着けることで、本当に表現したい作品が描けるようになりますよ。

 

せっかく「面白い発想」、「素敵な色使い」、「カッコイイ構図」、素晴らしい絵を描いているにも関わらず・・・

ほんの少し「形が変・・・」「デッサン力が無い」ということで、100%実力を出し切れていない作品を見てしまうと「勿体無い!」と感じてしまいます。

そこは、描いている本人もわかっていて、「もっと、こう描きたい!」「もっと、こう表現したい!」
とジレンマを感じているのではないかと思います。

受講生
確かに・・・。
私も、自分の思いが100%表現しきれないので、妥協して、完成させてしまうことがあります。

松原美那子
今回は、ある程度までは描けるんだけど、少し壁を感じている・・・
中級者の方が壁を超えるためのお話をしたいと思います。

 

デッサン力なんて、なくても大丈夫だよ・・・という声を聞くこともあるのですが・・・

必要最低限の基本のデッサン力を身に着けことは、損なことなくメリットしかないと断言できます。

受講生
まさに壁にぶつかっている最中なので楽しみです!
必要最低限のデッサン力があると、どんな良いことがあるんですか?

松原美那子
例えば・・・

なので、デッサンに限らずですが、「基本」を身に着けておくと、役に立つということですね。

モチーフのメリット、デメリットを理解しよう

松原美那子
壁を超えるためには、モチーフについても理解しておく必要があります。
モチーフには2通りありますが、それぞれのメリット、デメリットはわかりますか?

受講生
2種類??
それぞれのメリット、デメリット?

考えたこともありません(笑)

大きく分けると、モチーフは、この2種類になります

  • 2次元の写真などを使って描く(2D)
  • 3次元の現物モチーフを使って描く(3D)

 

絵画教室などでは、立体モチーフを並べ、見ながら描くことが多いと思います。

反対に家で描きたいモチーフがない場合、パソコンで描きたいモチーフ探して、見ながら描くという方が多いのではないでしょうか。

松原美那子
では、ここで、ここで質問です!
デジタルのモチーフを描くのと、目の前のモチーフを描くのでは、どっちが良いと思いますか?

 

受講生
パソコンの画面みて手軽に描けるのはいいですが、やはり、目の前のモチーフを見ながら描いたほうが良い気がしますねぇ・・・

 

松原美那子
どっちが良いのか?なんて理由まで、あまり考えたことはないかもしれないですねぇ。

デジタルのモチーフと実物モチーフ、どちらが良いのでしょうか?

松原美那子
デッサンの「見かた」「考え方」という点では、デジタルでも実物でも同じなんです。

受講生
同じなんですか!
じゃあ、デジタルでも実物モチーフでも、どちらを使っても良いのですか?

 

松原美那子
はい、どちらでも良いです(笑)
ただし、それぞれのモチーフの特徴を理解して、目的に応じて使い分ける必要はあります。

 

実際に目の前にある物を描いてみることで、そのものの存在感に、改めて気がつくと思います。

受講生
存在感ですか?

松原美那子
そう。実物ならではの「存在感」なんです。

 

特に、石膏像はチャンスがあれば、像の目の前に座ってスケール感を感じてみて欲しいのです。

私自身も、初めて等身大のニケの石膏像を見上げるようにして見た時・・・

 

ものすごい迫力に衝撃を受けたこと、今でも覚えています。

 

手のひらに乗せられるほどの大きさのモチーフとは、比べ物にならないほどの「何か」を、あなたも感じられるはずです。

この「存在感を感じながら描いた絵」と「存在感のない写真を描いた絵」では、人に伝えるパワーが絶対に違うはずなんです。

受講生
確かに、描くときにパワーを感じる気がしますね。

松原美那子
現代では、検索すれば様々な資料がパソコンで見られますが、チャンスがあれば是非美術館などにも訪れ、実物の絵を見ていただきたいです。
きっと、オリジナルの絵の持つ「存在感」や「何か」を感じることができると思います。

 

それから、紙と鉛筆でデッサンをしたことがないという方は、是非、アナログとデジタルの両方を試してみてください!

なぜなら、実際に描いたときの感触を体感し、筆圧や微妙なタッチの違いを知っておくと、「こんな風に描きたい!」と思った時に、イメージ通りの的確なツール選びができますし、表現の幅も広がるので、より豊かで、リアルな表現が出来るのです。

以下の記事も参考になると思います。
「デジタル」と「アナログ」デッサンを描く上での表現の違いとは?

壁を超えるためのワンポイントアドバイス
・アナログとデジタル、両方を試してみましょう。
・モチーフの存在感を感じながら描いてみましょう。

壁を超えるために石膏像を触ってみましょう!

松原美那子
実物の石膏像を見ながら描いたことありますか?

受講生
写真を見ながらは描いたことありますが、実物ではありません。

 

石膏像をみる機会がなければ、街中にある「像」を近くで眺めてみましょう。

「石像」や「銅像」などは、駅前の広場や、公園、大きな商業施設やデパートの前、普段目にも止らずにいるかもしれませんが、街中に案外あるものです。

「石像」や「銅像」を見つけて、もし、触れるようなら、実際に触って手で感じる凹凸の感覚、素材の質感なども味わってみましょう。

目を閉じると、より手のひらに感じられる感度もあがります。

そして、奥行きがどのくらいあるのか?

幅に対して高さは?など、

頭の中で立体の全体像をイメージできると良いですね。

受講生
すぐ近くの駅に銅像があるのですが、触ったことなかったです~!
触ろうと思ったこともなかったですが(笑)

松原美那子
見るだけではなくて、触ってみることで、イメージを膨らませることができます。
全体像をイメージする力、これは「空間認識力」とも言いますが、すごく重要な能力です。

 

例えば、IQの高い人・勉強やスポーツで良い結果を出す人は「空間認識能力」が高い傾向にあると言われていますが、

物体のある「場所」「向き」「大きさ」「形」「速さ」「物体同士の間隔」などを素早く正確に認知することができる人は、自分やモノが置かれている状況を瞬時に3次元(幅・奥行き・高さ)で認識できるので、スポーツや算数・理科で良い成績を上げやすい傾向があるようです。

他にも空間認識能力の例としてよく言われているのは・・・

  • 地図を見て、地形を把握し目的地までの方向・距離感を理解する
  • 立体の展開図を見て完成した形がイメージできる
  • キャッチボールで狙った場所にボールを投げる
  • バスケットボールでゴールを決める
  • クレーンゲーム・・・などがあります。

受講生
プロのサッカー選手は、空間認識能力が高いと聞いたことありますが、デッサンにも関係あるんですか!

 

松原美那子
私は、絵を描く時にもこの能力が使われていると考えています。

なぜならば、3次元の立体を把握し、それを2次元の平面に表現するのに、重要なことは「立体を正確に把握すること」だからです。

石膏像や銅像の立体を正確に把握する

  • どのように置かれているのか?
  • どういった形なのか?
  • 複数の立体であれば、位置関係はどうなっているのか?


これらを空間的に捉え理解することは、絵を描くうえで、とても重要な力です。

そして、2次元の紙の上に描くのですから、3次元をしっかりイメージできていないと、表現が曖昧になってしまったり、立体を表現しきれないのです。

因みに、空間認識能力は「視覚・聴覚と右脳の連携」によって発揮されると言われていて、イメージ力や想像力が刺激されるため右脳活性化にも役立つと言われています。

 

受講生
なるほどですね~!
右脳は芸術脳と言われていますが、こんなところが関係してるんですね。

 

松原美那子
デッサンで、右脳の話をする人は、あまり多くはありませんが、私は、右脳とデッサンは、密接に関係していると考えています。

 

壁を超えるためのワンポイントアドバイス
・近くに石像、石膏像、銅像などがあれば、よく観察してみましょう。
・実際に触って手で感じる凹凸の感覚、素材の質感なども味わってみましょう。

デッサンにも空間認識力が必須です

 

受講生
デッサン力に空間認識能力も必要なんだということが、わかりました!

松原美那子
デッサンがうまく描ける人は、3D(立体)のモチーフを2D(平面)に置き換えられる「見かた」と「描き方」が出来ているということになりますね。

デッサンがうまくなるためには

  • 目の前のモチーフを描く場合は「3D(立体)→2D(平面)への変換」
  • 2D(平面)の画像モチーフから2D(平面)の絵を描く場合は「2D(平面)→2D(平面)への変換」

 

これができるようになる必要がありますね。因みに、一般的には後者の方が、描きやすいと感じる人が多いように思います。

なぜならば、写真をみて描くほうが、初心者の方が初めに壁を感じる「形をとる」という工程が、比較的簡単にクリアできるからです。

受講生
写真のほうが形がとりやすいんですか?

松原美那子
写真によって、すでに平面の2次元に変換されているので、写真の2次元→紙の2次元に描くので、形はとりやすいですね。

 

ただし!平面の画像モチーフを見ても、立体が把握出来ていない(空間認知出来ていない)場合には、アウトラインの形がうまく描けたとしても、中身の立体を描き起こすことが難しく感じるかも知れません。

受講生
形がかければ、うまく描けるのではないんですか?
どういうことでしょうか?

松原美那子
ここは、かなり大事なところなので、もう少し詳しく説明しますね!

私は、デッサンを描く時に「見る力」がとっても大事とお伝えしています。

極端に言えば、「描く力」よりも重要です。

「描き方」は理論で解説できることが多いのですが、この「見かた」に関しては「空間認知能力の差」による個人差もあるので、理論で解説しても、なかなか理解が難しいのです。。

松原美那子
「見る力」について、一言で解説すると・・・
実は、「見える人と見えない人」がいるんです!

受講生
見える人、見えない人って・・・
幽霊みたいなお話になってきましたね(笑)

 

ミラクル3Dアイとか、マジカル3Dアイとかいう、目を鍛えるアートがありますが、あんな感じで考えて貰うと分かりやすいですね。

まったく見えなかったものが・・焦点が合うと急に「見える!」という瞬間が訪れます。

マジカルアイ

 

同じように、絵を見せられても、立体が見える人と、見えない(判断できない)人がいる。ということです。

「見る力」を身につけて、ここが「見える」ようになると、デッサンは、一気にステップアップできます。

受講生
なるほど!
それが、見てるのに見えないということですね!
ちなみに、マジカルアイ、あれ苦手なんです~

いくらやっても全然見えないんです・・・

松原美那子
同じものをみているのに、見える人にはみえて、見えない人にはみえない。
立体を把握できないというのは、そんな感じをイメージして貰うといいですね。

受講生
なるほど!よーく、わかりました!

松原美那子
ふぅ〜。
なんとなく伝わったでしょうか??
壁を超えるためのワンポイントアドバイス

「立体が見えている人」は、<平面→平面>のモチーフで描いても、まったく問題ありません。
でも、「立体が見えてない人」が平面→平面で描くと、立体が出せません!なぜなら「見えていないから!」なのです。
だから・・・デッサンは「見る力」を身に着けることで一気にステップアップすることができるのです。

壁を超えるために空気感を感じてみる

松原美那子
彫刻家の方は、非常に空間認識力が高いって知っていますか?

受講生
サッカーか何かスポーツをやっていたのでしょうか?(笑)

 

彫刻家は、立体像を作る際、モチーフそのものの形だけでなく、周りにできる空間がどう変わるのか?

周りの空間にどう影響するのかまで、考えながら作ります。

受講生
周りの空間に影響・・・
考えたこともなかったです。
そんなことまで考えて作ってるんですね~!

松原美那子
空気は無職透明で目に見えるものではありませんが、紙の上に立体が表現できるようになると、その周りにも空気が感じられるようになります。
紙の上のデッサンでも空間を表現することができるようになるのです。

 

受講生
紙の上の立体物に空気感が見えるって・・・空気って描かないですよね?
まったく、意味がわかりません(笑)

松原美那子
初めはこんなことを言われても、ちんぷんかんぷんだと思います。
でも、空気感は、誰でも見えるようになるんですよ。

 

紙の上に立体が生まれることで、空気の流れが変わる。

これが、平面の絵の中にも感じられるようになるのです。

受講生
うーん、わかるような、わからないような・・・(笑)

 

立体が存在することで、光が遮られ、影ができる。

テーブル面が柔らかい素材であれば、モチーフの重さによって凹む可能性もあるし、鏡のような反射する素材であれば、映り込みが生まれることもある。


いろいろなことが繋がって、初めてリアリティが生まれてきます。

「触れそうだね」ということになります。

絵を描く時にも、モチーフだけを見るのではなく、モチーフが存在することで、生まれるその周りの状況までもを細かく理解し、空間に対してモチーフがどのように存在しているのか?を考えて描くのです。

松原美那子
何を言ってるのか、ちょっとわからないという方もいると思いますが、ここを意識しておくだけで描く絵が変わってきますよ。

 

特に石膏像の場合、単にアウトラインの形が合っていたとしても、立体を掴みきれていないと、その像が持つスケール感までを表現するというのは、なかなかすぐにはできないものです。

誰でも練習していれば、「デッサンの目」といわれる「見かた」が分かる瞬間が来るので、ぜひ、楽しみにしていてくださいね^^

マジカル3Dアイが見えた~~~!!!というのと同じ感覚だと思います(笑)

壁を超えるためのワンポイントアドバイス
モチーフだけに目を向けるのではなくて、その周りの状況まで、よく観察してみましょう。
例えば・・・2つのモチーフを並べた時、手前と奥では距離感がどのくらいあるのか?明暗の差はどのくらいあるのか?といった具合に、間にできる空間をじっくり観察してみます。

壁を超えるために人体モデルを描いてみましょう!

 

 

松原美那子
実際に人物をみて描いたことはありますか?

受講生
一度だけ、描いたことがありますが、物凄く集中して描いた記憶があります。

 

人物画もまた、スケール感を感じられるモチーフです。

私たちは、毎日「人体」を目にしてはいますが、いざ描こうと思うと、なかなかうまく行かないものです。

また、モデルとして前に立ってもらうと、いろいろな感覚を覚えると思います。

 

2次元のものからは感じ取れない「存在感」を感じられるはずです。

当然のことながら、人物はある程度の、大きさや重さがあります。

表面だけではなく、身体の形は裏側に続きます。

そこに居るだけで、その場の空間や空気が変わります。

目には見えませんが、感じ取れるものがあると思うのです。

写真であれば、いつでも見返せるという、気の緩みが出てきますが、モデルを目の前にして描いてみると、一瞬一瞬の動きや、光によっても刻々と変化する陰影など、見逃さないようにしようとする緊張感が生まれます。

その一瞬に、描き手が何を見ていたのか?

何を感じていたのか?

それが現れるのが「デッサン」なのかなと思います。

「人物デッサンの描き方」に関しては、また改めて解説する場を作りますが、まずは「描いてみる」ということ、「観察してみる」ということ、そして、ぜひ、「存在感」を感じることににチャレンジしてみてください。

壁を超えるためのワンポイントアドバイス
・実際にモデルを目の前に描いてみましょう。
・一瞬一瞬の動きや、光によっても刻々と変化する陰影など、よく観察してみましょう。
・静物とは違う緊張感があるので、この緊張感を感じようとしながら描いてみましょう。

紙のサイズを変えるだけで変わるもの

 

松原美那子
今まで、一番大きな絵は、どのくらいの大きさに描いたことありますか?

 

受講生
そうですね・・・A3サイズの画用紙が一番大きいでしょうか。

 

もし、石膏像や人物をデッサンするチャンスがあるのであれば、大きな紙を持っていくことをおすすめします。

木炭 紙大(650×1000cm)くらいの大きな紙に、腕を思い切り動かして描くのは、とても気持ちが良いですよ。

普段、PCの画面サイズで描いていると、大きく手を動かすという経験は、あまりしないと思いますので、紙を大きくするだけで、「腕」を動かすストロークが大きくなりますので、描く線も変わってきます。

そして、もしかすると真っ白い大きな紙を目の前にしたとき、圧倒されるという経験をするかも知れません。

 

しかし、そういった一瞬の躊躇も経験値を広げる一つです。

勇気を出して線を描いてみてくださいね。

それから、鉛筆の代わりに木炭でもいいですし、コンテや色鉛筆などで素材の持つ感触を味わいながら、時には手を汚し描くことを楽しんでみるのも良いものですよ^^

思い切って描き出すことで、きっと新しい発見があり、どんどん楽しく描けるようになってくるはずです。

いかがでしたか?

今回は、少し伸び悩んでいるという方に向けて、何かヒントになることがあればと思い書いてみましたが、参考にしていただける部分があれば嬉しいです♪^^

まとめ
・紙と鉛筆でデッサンをしたことがないという方は、是非、アナログとデジタルの両方を試してみましょう。
・実物モチーフで「存在感」を感じながら描いてみましょう。
・モチーフを実際に触って手で感じる凹凸の感覚、素材の質感なども味わってみましょう。
・物の周りに流れている空気感を感じてみましょう。
・人物モデルをデッサンしてみましょう。
・大きな紙に描いてみましょう。

きっと、いつもと何か違う感覚を得ることで、今の壁を超えることができるようになるはずです。

マジカル3Dアイも見えない時は、どうやっても見えなくて、悩みますが・・・(笑)

見えるときは「あ!見えた!!」って、一瞬ですよね。

そして、一度、見えてしまえば、他の作品を見ても、見えるようになっているものです。

デッサンの壁も同じような感じで、いろいろ試してみると、ある日、ある時、「あ!見えた!描けた!」という時が訪れます。

すると、本当に見える世界が変わるのです!

 

今よりもっと描けるあなたになって、あなたにしか描けない絵を、たくさん生み出してくださいね^^

壁を超えるためには、客観的に作品をみるという方法もあるのですが、また、別の記事でご紹介したいと思います!

壁を超えるためには以下の記事も参考になると思います。

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