1回の復習添削であっという間に上達しました
同じモチーフを描いていただきましたが、復習添削により、ここまで描き込みが変わるということがよりご理解いただけると思います。
受講生自信も驚かれていました(笑)
では、どのように上達したのか、実際の添削アドバイスをご覧くださいませ。
復習添削については、こちらの記事をご覧くださいませ。
この記事の目次
No.1008 基礎デッサン りんご ちはる
【添削回数】 1回目
【年齢 】40代
【モチーフ画像番号 】共通モチーフ No.4
【トレーニング内容】 右脳トレーニング、身近にあるモチーフのデッサン
目的 趣味でスケッチをしたいため、形をとれるようになりたい。また、表現のためにどのように鉛筆を使えばよいのか学びたい。
気をつけた事 なんとか立体に見えるように質感を表現してみました。
質問 質感を表現したくて、線を足すと薄汚れてみえます。どう線を描いて丸みをだせば良いのかよくわかりません。
またヘタの枝が残っている部分とその奥の林檎の部分に描き込みをしたいのですが、描けば描くほど木と林檎が真っ黒になってしまい、差がなくなってしまうので、今回はほぼ書き込みをしないまま提出してしまいました。
ビジネスデッサン講座では、プロのデッサン講師による添削アドバイスを受けることができます。
添削アドバイスは、受講生の方同士がお互いに作品、添削アドバイスを共有し、モチベーションを高めあい、描く力を身につけて行く、上達への近道にして頂けたらと考えております。
人の作品を見ることももちろん勉強になりますが、自分の作品を添削されると、自分事として、見ることができるので一気に上達することができるようになります。
では、ピリカアートスクール講師の添削アドバイスをご覧ください。
No.1013 りんご・添削いたしました ピリカアートスクール矢野
はじめまして!ピリカアートスクールの矢野と申します。
ちはるさんのデッサンを拝見しました。
どうぞよろしくお願いいたします!
短い制作時間のなかで、モチーフをしっかり観察されましたね!
林檎のシルエットや、ヘタの長さなど形の特徴をよく捉えていらっしゃると思います。
伸びやかな鉛筆のタッチも好感がもてます^^
ちはるさんの目標に『趣味でスケッチをしたい、形をとれるようになりたい。鉛筆の使い方を学びたい』とありましたが、基本的なデッサン力を磨くだけで、趣味のスケッチは本当に楽しいものになると思います。
野球やテニスなどスポーツする上でも、土台となる基礎ができているか否かでプレイの完成度が違ってきますよね。
絵も同じで、最初に基本的なモノの見方を学ぶことが上達の近道になります。
これから作品数を重ねて、着実に基本となるデッサンを磨いていきましょう!
そうすれば徐々に「イメージ通りに描ける」「アレンジを加えて自己流の描き方にする」など楽しみ方が増えてくると思います。
では参考資料と合わせて作品を見ていきましょう。
観察する時間をとりましょう
デッサンを描きはじめる前に、なるべくモチーフを観察する時間を設けてくださいね。
見てすぐに鉛筆を動かすのではなく、モチーフを客観的に分析し、理解する時間が大切です。
すこし画面から下がって全体像を眺めるようにしてみてください。
林檎の比率、丸み、傾き、厚み、明暗、机の影の形など、じっくりと観察しましょう。
それから目安となる補助線をいくつか引いてみると描きやすくなると思います。
資料1、2ではモチーフを正方形で囲み、林檎のタテ・ヨコの幅を分かりやすくしました。
作品にも正方形を重ねましたので、違いを確認してみましょう。
作品を拝見して気になったのは、林檎の左右の曲線の丸みが少し足りないところと、下の部分が5ミリほど伸びて、やや縦長の林檎になっているところです。
輪郭線はスッキリとしていて美しく描けているので、あとはタテ・ヨコの比率を合わせれば、よりオリジナルの印象に近付くと思います!
林檎の丸みを表現するときは、是非センターライン(水色の線)を活用してみてください。
この林檎の場合、中央で半分に割ると、ほぼ左右対称の形になると思います。
左の曲線を描くときには、反対側の右の曲線と比較しながら描くと左右のバランスが取りやすいです。
この描き方はボールやビンといった他の題材にも応用できます。
センターラインを軸に縦で半分に割り、左右対称のバランスを整えましょう^^
センターラインは林檎の傾きと、机との接地面がどこにあるのかを見るのにも役立ちますよ。
作品の林檎は机に対して、ほとんど真っ直ぐに置かれている印象です。
もう少しセンターラインに角度をつけて頂くと、傾いた様子が伝わりやすくなると思いますので、林檎のどの部分が机(平面上)と接しているかをよく観察しましょう。
りんごの立体を表現するためには
ほとんどの立体は「面」で構成されています。
正面・側面・上の面、下の面、反対側にまわり込む面…が存在しますので、それをなるべく具体的に想像してみましょう。
目を閉じて、林檎を手のひらで触っているイメージを浮かべてください。
資料2で示したような、オレンジ色の楕円を感じると思います。
「面の方向性」と呼ぶのですが、これを鉛筆のタッチで丁寧に表現していきましょう。
作品では大体の線の方向性は合っていますが、やや線が単調になっていますね。
林檎の立体構造をできるだけリアルに想像して、線の強弱・線の長さ・線の角度・線の密度を調整しましょう。
『描けば描くほどヘタと林檎が真っ黒になってしまい、差がなくなってしまう!』とありましたが、上記のように実際に手で触っているような感覚で、林檎の凹んだ部分を描いてみてください。
また、同じように描いても「やわらかい鉛筆と硬い鉛筆」では色味が違ってきます。
鉛筆の先端で描くのか、横に寝かせて描くのか、ぼかして描くのか、練り消しゴムで濃淡を弱めるのか、いろいろと試して描き分けてみてください。
ちなみに、林檎をモノクロ写真で見ていただくと分かりやすいのですが、林檎の赤色よりもヘタのほうが暗い色になります。
そのため、ヘタを濃くはっきりと描き込み、奥の林檎の皮はティッシュで若干ぼかすようにすると遠近感が表現しやすくなりますよ!
りんごの明暗について
資料3ではモチーフの明るい面と暗い面を簡単に示しています。
光源の位置が左上にありますので、上の面から右下方向に少しずつ暗くなっていくように濃淡を乗せてみてください。
光と影の関係性が見えてくると、林檎のボリューム感がぐっと増してくると思います。
作品では、まだ資料3のようなトーンの描き分けが分かりづらくなっています。
上部のハイライト→左側面のハーフトーン→右側面の濃いトーンというように、全体の光の変化(グラデーション)を大きく3段階に分けて見ると把握しやすくなりますよ。
ちょっとした陰影や光沢に惑わされず、部分的ではなく全体の明暗バランスを作品に反映できると更に良くなると思います!
作品では全体的に同じトーンの濃さで表現されているように感じましたので、明るいハイライトとハーフトーンを意識して頂くと、濃い範囲がより活きてくるはずです。
また、照明が机に反射して、林檎の下側を明るく照らしている「反射光」の表現をもう少し細かく観察してみてくださいね。
反射光を描き入れることで・・・・
あなたの作品を拝見させていただくのを楽しみにしています!
どんどん上達している受講生の声はこちらをご覧くださいませ。
No.3171 基礎添削 りんご 復習 ちはる
前回の添削をしていただいた内容をふまえて復習してみました。
立体の表現や明暗に描きわけに気をつけてみました。が、ハーフトーンが難しかったです。つい、余計にかきこんで色が暗くなってしまいました。
【添削回数】 2回目
【年齢 】40代
【モチーフ】 No.4 りんご
【制作時間 】1時間半
【トレーニング内容】 右脳トレーニング 身近なもののデッサン、添削掲示板の他の方のデッサンをみて参考に。
【目的】 趣味でスケッチなどをやりたい
気をつけた事 鉛筆を綺麗に削って描くと、すごく描きやすかったです。こんなにも変わるのかと驚きました。
デッサン用の鉛筆の削り方のページは読んではいたのですが、削るのが面倒で適当だったので…。
【質問】 形を取る練習になるかもと、グリッドを表示させるアプリを使用してデッサンをしたりしています。グリッドに頼りすぎて練習にならないかな?と感じながら描いてますが、どうなのでしょうか。
No.3181 復習添削いたしました ピリカアートスクール松原
添付の画像をご覧ください。
前回の作品と、今回の作品を並べてみましたが改めてご自分の作品をご覧になり、どんな風に感じますか?
前回、描き方が分からなかったとおっしゃっていた部分も疑問が解消されたのではないでしょうか。
同じモチーフを描いてみると、描き方が理解できることでここまで描き込みが変わるということがより体感できたのではないでしょうか。
後は、前回矢野講師からも解説がありましたが、光の方向をもう少し意識して描いて行くと、より立体感を表現することができますよ。
資料3をご覧ください。
このモチーフでは右側に影ができている事から、光源が左側にあることがわかります。
ですので、全体的に左側の明るさを強調する、もしくは右側に陰影をもう少しだけ強く置いてみる。ということをしてみてください。
更に上部のハイライトにあたる部分の明るさも考慮できるといいですね!
左右で差を出すという点に置いては、影になる右側を少し「擦る」ような工程を取り入れるのも良いと思います。
すると、立体感も増すので、りんごの裏側に回り込むような表現にも繋がってきます。
りんごの場合、固有色がありますので、明暗の色を置く際にどちらを優先させるべきか悩む方も多いのですが、平面に立体を描き起こすという作業においては、固有色よりも明暗を少し重要視すると描きやすいと思います。
ヘタの部分やりんごの模様、光っている様子など、細部の描写力はある方だと思いますので、より構造的な部分が表現できるようになると、更にリアリティのある絵になってくると思います。
デッサンの目的が「趣味でスケッチなどをやりたい」との事でしたので、次は、立方体や円柱形を含む工業製品を描いてみてはいかがでしょうか。
パースの練習にもなりますよ。
今回鉛筆の先端を尖らせて描く事で、新たな表現を見つけられたようですので、次は「こする」の工程も少しだけ加えてみてください。
それだけでも
- 先端を尖らせて描く
- 先端が丸まった状態で描く
- こする
と、表現方法が広がります。
この組み合わせでどんなものでも描けるようになりますので、楽しみにしてくださいね!^^
最後になりましたが、ご質問をいただいていましたので、回答します。
【質問】 形を取る練習になるかもと、グリッドを表示させるアプリを使用してデッサンをしたりしています。グリッドに頼りすぎて練習にならないかな?と感じながら描いてますが、どうなのでしょうか。
私の考えとしては、使用して良いと思っています。
特に初めのうちは、形がとれないと次のステップに進めないので、形をとる事に苦戦している方には使用をおすすめしています。
ただ、ちはるさんがおっしゃるように頼り過ぎて「これが無いと描けない」というのは良くないと思うので、描く事に慣れてきたら、徐々に確認作業として使っていくのが良いと思います。
参考にしてみていただければと思います。
では、また次回の作品も楽しみにお待ちしております^^
添削アドバイスを受けるとなぜ一気に上達できるのか?
その理由は、こちらの記事をご覧くださいませ。