今日は、受講生の作品を添削した内容から、一部抜粋し、ご紹介したいと思います♪(^ ^)
ある程度形は取れるようになってきたんだけど、もう一歩完成度が上がらない・・・
こんな方に、凄く参考になるポイントが盛り込まれていますよ!
是非ご覧になってくださいね 。
今回の受講生は20代の方です。
基本的に観たものを描けるようになりたいです。
質感や形を正確に。あとはゲーム系のイラストが描けるようになりたいです。
【気を付けたこと】
なるべく薄く成りすぎないように気を付けて描きました。
【質問】
ボールの立体間とボールと手の色の違いが上手く描けなかったのでアドバイスお願いいたします。
【制作時間】
2時間位
この受講生は7回目の添削になります。
毎回色々なジャンルのモチーフに取り組んでくださっていますが、今回は「ボールを持つ手」にチャレンジです!
講師からは、前半に形の取り方についてのアドバイスがあり、続いて「立体感の出し方に」ついてお伝えしています。
今回は後半部分を皆さんにシェアさせていただこうと思います。
参考画像と合わせてご覧ください♪(^ ^)
グラフィッカー・アートディレクターの高尾講師の添削アドバイス 一部抜粋
次に立体感を見てみましょう。
立体感は有るような無いようなそんな微妙な感じです。
基本的にデッサンでは鉛筆の線でモチーフの面及び曲面を表現します。
参考画像Aをご覧ください。
球の曲面を表すのに無数の線が使われています。縦横斜めの線や曲線などです。
また線の密度で陰影を表現しています。
練ゴムなどもハイライトや反射光の部分などに効果的に使っております。
単に陰影だけの表現ではこれ程の立体感は出ません。
鉛筆の線が面の方向を示し立体に見える錯覚を脳に与えているのです。
陰影の表現も鉛筆のトーンの幅を最大限に使っております。
暗い所と明るい所の差があればある程、立体感を表現できそこに空間が生じるのです。
ここでモチーフの野球のボールを見てください。
ほとんど真っ白ですが、この通りに描くと球体に見えません。
極端に言えば、参考画像Aの様に描いても良いのです。
デッサンで大切なのは、表面の陰影を捉えるより立体であることを捉える方が優先順位は高いということです。
故に薄く描いていては立体を表現できないのでなるべく濃く描く、そしてメリハリを付けます。
引き続き陰影について見てみましょう。
立体感の項でも申しましたが、デッサンの方は鉛筆のトーンの幅があまりありません=薄い印象です。
添削画像下にある「修正画像」をご覧ください。
立体感を持たせる為に
①ボールに陰影の幅を持たせる。中央を明るく、周縁を暗く。
②手の平の膨らんでいる部分を特に明るく、ボールの影になっている部分を特に暗く。
陰影のメリハリの付け方で、丸いボールをしっかりと掴んでいる感じが出せました。
これに鉛筆の立体を表す線があれば更に良くなります。
あとは、細かいテクニックとしてボールと指の接地部分を少し濃く(強くしっかり)描くことで、持っている力具合を表現するのに役立ちます。
モノとモノの接地する部分はとても大切な描くべきポイントですので、必ず丁寧に観察して描くようにしてみてください。
そうすることで、リアリティが増してきますよ。
いかがでしたか?
このように、ピリカアートスクールの添削アドバイスでは、「どうしたら良くなるのか?」に焦点を当てながら、アドバイスをさせていただいています。
今回の添削アドバイスの内容は、
「明暗がうまく付けられない」
「メリハリの無い絵になってしまう」
「色幅が広がらない」
「立体感が出せない」
こんなお悩みを持つ方にとって、凄く!参考になる内容だと思います。
特に講師が加筆した「修正画像」も一緒にご覧いただくと、違いがわかりやすいのではないでしょうか?
「どうしたらうまく行くのか?」という、イメージが持てると、手を動かしやすくなりますね☆
是非是非!参考にしてみてください(^ ^)
今回は、多摩美術大学グラフィックデザイン科卒業 大手ゲーム会社2社を経て独立。
フリーランスで20数タイトルのコンシューマーゲームにグラフィッカー・アートディレクターとして参加経験のある講師の高尾が担当させていただきました。
ピリカアートスクールでは、効率よくデッサン力を身につけることで、皆さんがそれぞれの分野でご活躍いただけるよう、サポートしてまいります!
最後までお読みいただきありがとうございました♪(^ ^)